肺容量減量手術は全体では死亡を変えないが、上葉優位+低運動能では生存を改善(高リスク群は過剰死亡)― NETT
Fishman. 肺容量減量手術は全体では死亡を変えないが、上葉優位+低運動能では生存を改善(高リスク群は過剰死亡)― NETT(Lung-Volume-Reduction Surgery vs Medical Therapy for Severe Emphysema (NETT)). N Engl J Med 2003;348(21):2059-2073.(DOI: 10.1056/NEJMoa030287 / PMID: 12759479 / NCT00000606)
重症肺気腫1,218人を、呼吸リハビリ後に肺容量減量手術(LVRS)vs 内科治療継続に無作為化(17施設)。主要評価の2年死亡は全体では両群同等(0.11死/人年、RR 1.01、P=0.90)だったが、運動能は手術群で改善(>10W改善が15% vs 3%)。表現型で利益が大きく分かれ、上葉優位+低運動能のサブグループでは手術群の死亡が低い(RR 0.47、P=0.005、5年でもRR 0.67)一方、高リスク群(FEV1≤20%+均一型気腫またはDLCO≤20%)は30日死亡16% vs 0%と過剰死亡だった。「LVRSは全体では死亡を変えないが、適切な表現型(上葉優位+低運動能)を選べば生存・運動能・QOLを改善する。逆に高リスク群には害になる」を示し、表現型に基づく適応選択を確立した。
背景・CQ
LVRS(過膨張した気腫部を切除し健常肺を機能させる手術)は重症肺気腫の緩和治療として提案されたが、死亡への効果・利益の大きさ・適応基準が不明だった。
LVRSは内科治療より死亡・運動能を改善するか? どの患者が利益を得るか?
研究デザイン(PICO)
重症肺気腫(呼吸リハ後)(n=1,218、17施設)。
肺容量減量手術(LVRS)+内科治療。
内科治療継続。
2年の死亡と最大運動能。副次:肺機能・QOL・表現型別の効果。
方法:無作為化・多施設・連邦資金(NETT)。中間解析で高リスク群を同定し組入れ中止。ITT解析・表現型サブグループ解析。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。