チオトロピウムはFEV1低下速度(疾患進行)は変えないが、増悪・QOL・肺機能水準を改善する ― UPLIFT
Tashkin. チオトロピウムはFEV1低下速度(疾患進行)は変えないが、増悪・QOL・肺機能水準を改善する ― UPLIFT(4-Year Trial of Tiotropium in COPD (UPLIFT)). N Engl J Med 2008;359(15):1543-1554.(DOI: 10.1056/NEJMoa0805800 / PMID: 18836213 / NCT00144339)
COPD患者5,993人を、チオトロピウム18µg/日(吸入LAMA)vs プラセボに無作為化し4年追跡(他の吸入抗コリン薬以外の呼吸器薬は併用可)。共主要評価のFEV1の年間低下速度は両群で差がなく、チオトロピウムは疾患進行(傾き)を抑制しなかった。一方、FEV1の水準は全時点で有意に改善(プラセボより約87–103mL高い)、QOL(SGRQ)も改善、増悪を低減し増悪入院を遅らせた。死亡は改善傾向(有意差なし)。「長時間作用性気管支拡張薬は症状・増悪・QOLを改善するが、FEV1低下の傾き=疾患進行そのものは変えない」というCOPD治療の根本的構図を示した記念碑的試験。
背景・CQ
COPDは進行性にFEV1が低下する。チオトロピウム(24時間持続のLAMA)は短期に肺機能・症状を改善する。
長期(4年)に、チオトロピウムはFEV1低下速度(疾患進行)を遅らせるか? 増悪・QOL・死亡を改善するか?
研究デザイン(PICO)
COPD(40歳以上、気管支拡張後FEV1≤70%、FEV1/FVC≤70%)(n=5,993)。
チオトロピウム18µg/日(吸入LAMA)(n=2,987)。
プラセボ(n=3,006)。他の吸入抗コリン薬以外の呼吸器薬は併用可。
気管支拡張前・後FEV1の年間低下速度。副次:FEV1水準・SGRQ・増悪・入院・死亡。
方法:無作為化・二重盲検・プラセボ対照・多施設・国際・4年。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。