メトホルミンで届かない2型糖尿病に、経口GLP-1かSGLT2阻害薬か(ACHIEVE-2)
Welch M. メトホルミンで届かない2型糖尿病に、経口GLP-1かSGLT2阻害薬か(ACHIEVE-2)(Orforglipron Compared with Dapagliflozin in Type 2 Diabetes Inadequately Controlled with Metformin (ACHIEVE-2)). Lancet 2026.(DOI: 10.1016/S0140-6736(26)00800-7 / PMID: 42259339 / NCT06192108)
メトホルミン1500mg/日以上でHbA1c 7.0〜10.5%の2型糖尿病成人962例を、経口の非ペプチド型GLP-1受容体作動薬オルフォルグリプロン(3mg、12mg、36mg)とSGLT2阻害薬ダパグリフロジン10mgに1:1:1:1で割り付けた。40週後のHbA1c変化は −1.23%(SE 0.08)/−1.50%(0.08)/−1.56%(0.09)vs −0.81%(0.07)。ダパグリフロジンとの推定治療差は −0.42%(95%CI −0.62〜−0.23)/−0.70%(−0.90〜−0.49)/−0.75%(−0.96〜−0.55)、いずれも p<0.0001。非劣性マージン0.3%をすべての用量で満たし、そのうえで優越性も示した。一方、消化器有害事象は軽度〜中等度が中心ながら 47%/46%/54% vs 12%、試験薬中止は 15%/18%/20% vs 6% と、オルフォルグリプロン群で明らかに多い。重症低血糖の報告はなかった。
背景・CQ
2型糖尿病はメトホルミン単剤では目標に届かないことが多く、次の一手として何を足すかが日常の問いになる。GLP-1受容体作動薬は有効だが注射製剤が中心で、経口薬はセマグルチド経口剤に限られていた。オルフォルグリプロンはペプチドではない低分子の経口GLP-1受容体作動薬で、食事や飲水の制限なく内服できる設計とされる。比較対象として選ばれたのは、同じ経口薬であるSGLT2阻害薬ダパグリフロジンである。
メトホルミンで血糖コントロールが不十分な2型糖尿病で、経口GLP-1受容体作動薬オルフォルグリプロンはダパグリフロジンに劣らないか?
研究デザイン(PICO)
メトホルミン1500mg/日以上を使用し、HbA1c 7.0〜10.5%(53〜91mmol/mol)、体重が安定(±5%)、BMI 23.0kg/m²以上の2型糖尿病成人 962例
オルフォルグリプロン 3mg(240例)/12mg(241例)/36mg(241例)1日1回経口
ダパグリフロジン 10mg 1日1回経口(240例)
主要=40週時点のHbA1c のベースラインからの変化(非劣性マージン0.3%)。安全性=消化器有害事象、試験薬中止、低血糖
方法:RCT・第3相・多施設・非盲検(オルフォルグリプロンの用量のみ盲検)・非劣性。6か国73施設で40週間実施した。1:1:1:1で無作為化。主要エンドポイントは treatment-regimen estimand(試験薬の中止や他剤追加にかかわらず得られたデータを用いる)を主解析とし、efficacy estimand を補助的に扱った。安全性は少なくとも1回投与を受けた全無作為化例で評価。登録は2024年1月10日から2025年9月26日。1404例がスクリーニングされ962例が割り付けられた。資金提供は Eli Lilly and Company。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。