日本人2型糖尿病における経口GLP-1受容体作動薬オルフォルグリプロンの52週安全性(ACHIEVE-J)
Yabe D. 日本人2型糖尿病における経口GLP-1受容体作動薬オルフォルグリプロンの52週安全性(ACHIEVE-J)(Long-term safety of oral orforglipron in Japanese participants with type 2 diabetes (ACHIEVE-J)). Lancet Diabetes Endocrinol 2026.(DOI: 10.1016/S2213-8587(26)00138-5 / PMID: 42607698 / NCT06010004)
日本の40施設で、食事・運動療法のみ、または経口血糖降下薬1〜2剤で管理中の2型糖尿病の成人401例を、経口GLP-1受容体作動薬オルフォルグリプロン 3mg・12mg・36mgの1日1回投与に1:1:1で割り付けた非盲検の第3相試験。主要評価項目は52週間の安全性である。352例(88%)が試験治療を完了し、少なくとも1件の治療下発現有害事象(TEAE)を認めたのは339例(85%、95%CI 80.7–87.8)で、36mg群118例(88%)、12mg群114例(84%)、3mg群107例(81%)と用量とともに増えた。大半は軽度267例(67%)または中等度63例(16%)。有害事象による投与中止は36mg群19/134例(14%)、12mg群11/135例(8%)、3mg群7/132例(5%)で、中止に至った有害事象として最も多かったのは消化器症状だった。血糖値54mg/dL未満のレベル2低血糖は12mg群・36mg群にそれぞれ3例(2%)ずつで、レベル3(重症)低血糖はゼロだった。
背景・CQ
オルフォルグリプロンは経口投与のGLP-1受容体作動薬である。東アジアの2型糖尿病患者は病態生理学的な特徴が欧米と異なるとされており、この集団における評価が別途必要とされていた。日本人において、食事・運動療法単独または経口血糖降下薬への上乗せとして長期投与したときの安全性は確立していなかった。
日本人の2型糖尿病患者にオルフォルグリプロンを52週間投与したとき、安全性プロファイルは許容できるものか?
研究デザイン(PICO)
日本の40施設に通院する、血糖高値の2型糖尿病成人 401例。食事・運動療法のみ、または経口血糖降下薬1〜2剤で管理中
オルフォルグリプロン 12mg 1日1回(135例)または 36mg 1日1回(134例)
オルフォルグリプロン 3mg 1日1回(132例)。プラセボ群・実薬対照群は置かれていない
主要=52週間の安全性(治療下発現有害事象、有害事象による中止、低血糖)
方法:RCT・第3相・多施設・非盲検・並行群間の用量比較。日本国内40の医療研究センター・病院で実施した。コンピュータ生成の乱数列により3mg・12mg・36mgへ1:1:1に割り付け、背景治療、ベースラインHbA1c(8.5%以下か8.5%超か)、メトホルミン使用の有無で層別化した。ただしメトホルミンによる層別はα-グルコシダーゼ阻害薬・チアゾリジン薬・グリニド薬を背景治療とする例にのみ適用した。研究者・参加者・施設スタッフのいずれも盲検化されていない。主要評価項目である安全性の解析対象は、割り付けられて少なくとも1回投与を受けた全例。登録期間は2023年9月28日から2025年6月5日。資金はEli Lilly。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。