IgA腎症へのアトラセンタン 2.5年最終解析(ALIGN)
Heerspink HJL. IgA腎症へのアトラセンタン 2.5年最終解析(ALIGN)(Atrasentan in Patients with IgA Nephropathy: Final 2.5-Year Results (ALIGN)). Lancet 2026.(DOI: 10.1016/S0140-6736(26)00960-8 / PMID: 42242268 / NCT04573478)
生検で確認された IgA腎症で、RAS 阻害薬を使っていてもなお蛋白尿1.0g/日以上ある成人404例を、アトラセンタン 0.75mg/日とプラセボに1:1で割り付け、132週投与+4週の休薬後追跡を行った。主要層(340例)の136週 eGFR 変化は アトラセンタン −7.5(95%CI −9.2〜−5.8)vs プラセボ −9.9(−11.7〜−8.1)mL/min/1.73m²、群間差 2.4(95%CI −0.1〜4.8、p=0.057)。治療終了時点(132週)の差は 2.6(95%CI 0.1〜5.0)、ベースラインから136週までの総eGFRスロープの差は 1.4 mL/min/1.73m²/年(95%CI 0.5〜2.3)。SGLT2阻害薬を併用している探索層(64例)では136週の差 9.1(95%CI 3.0〜15.2)だった。有害事象は両群で釣り合っており、新たな安全性シグナルはない。
背景・CQ
アトラセンタンは選択的エンドセリンA受容体拮抗薬である。ALIGN 試験の事前規定の中間解析(36週)では、IgA腎症の成人で蛋白尿を減らすことが示されていた。だが蛋白尿の減少が、実際に腎機能の低下を遅らせるところまで届くかは別問題である。
IgA腎症で、アトラセンタンを2.5年続けると eGFR の低下は遅くなるか?
研究デザイン(PICO)
生検で確認された IgA腎症の成人。eGFR 30 mL/min/1.73m² 以上、RAS 阻害薬使用下で尿蛋白 1.0g/日以上。20か国133施設。計404例(主要層340例/SGLT2阻害薬併用の探索層64例)
アトラセンタン 0.75mg 経口 1日1回、132週間
プラセボ、132週間
主要な鍵となる副次評価=主要層におけるベースラインから136週までの eGFR 変化。ほか 132週時点の eGFR 変化、総eGFRスロープ、安全性
方法:RCT・第3相・多施設・二重盲検・プラセボ対照。1:1 割り付けで132週投与、そののち4週間の休薬追跡を行った。有効性は無作為化された全例で評価し、intercurrent event(IgA腎症に対する制限薬・代替薬の開始、あるいは腎代替療法の開始)以降のデータは除外した。安全性は少なくとも1回投与を受けた無作為化全例で評価した。二重盲検部分は終了しており、非盲検の延長試験は継続中である。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。