IgA腎症への補体副経路阻害薬イプタコパン(APPLAUSE-IgAN)
Perkovic V. IgA腎症への補体副経路阻害薬イプタコパン(APPLAUSE-IgAN)(Alternative Complement Pathway Inhibition with Iptacopan in IgA Nephropathy (APPLAUSE-IgAN)). N Engl J Med.(DOI: 10.1056/NEJMoa2410316 / NCT04578834)
IgA腎症では、腎に沈着した免疫複合体が"補体の副経路"を活性化して炎症・腎障害を進める。APPLAUSE-IgANは、補体D因子ならぬB因子を阻害する経口薬イプタコパンを、支持療法下でも蛋白尿の残るIgA腎症で検証。9か月で蛋白尿(UPCR)を38.3%低減(P<0.001)、最終24か月データではeGFR低下を49.3%抑制、腎不全イベントを43%低減した。NefIgArd(腸管免疫)とは異なる"補体"という段階を標的とし、IgA腎症の補体阻害治療時代を開いた試験。
背景・CQ
IgA腎症の病態では、腎メサンギウムに沈着したIgA免疫複合体が補体の副経路(alternative pathway)を活性化し、炎症・組織障害を進める。実際、IgA腎症では血漿でなく尿・腎局所で副経路の活性化マーカーが上昇する。副経路の中心分子B因子を選択的に阻害する経口薬イプタコパンが、支持療法に上乗せして蛋白尿・eGFR低下を抑えるかを検証した。
支持療法下でも蛋白尿の残るIgA腎症で、補体副経路B因子阻害薬イプタコパンは蛋白尿とeGFR低下を抑えるか?
研究デザイン(PICO)
生検確定・支持療法下でも蛋白尿(UPCR≥1 g/g)の残る原発性IgA腎症の成人(NCT04578834)
イプタコパン(経口B因子阻害薬)
プラセボ(+最適化支持療法を両群で継続)
主要(中間)=9か月の蛋白尿(UPCR)低下。主要(最終)=24か月の年間eGFRスロープ
方法:国際・多施設・無作為化・二重盲検・プラセボ対照・第3相試験(最長24か月)。事前規定の9か月中間解析で蛋白尿を評価。Novartis社資金。NCT04578834。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。