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会員限定大腸癌RCT・第3相・多施設・非盲検・並行群間Lancet Oncol 2026読了 約5分

局所進行直腸癌の術前化学放射線療法へのイリノテカン上乗せ(ARISTOTLE)

Sebag-Montefiore D. 局所進行直腸癌の術前化学放射線療法へのイリノテカン上乗せ(ARISTOTLE)(Addition of Irinotecan to Chemoradiotherapy for Locally Advanced Rectal Cancer (ARISTOTLE)). Lancet Oncol 2026.(DOI: 10.1016/S1470-2045(26)00132-4 / PMID: 42508427)

MRIで切除断端が脅かされる/浸潤している局所進行直腸癌 564例(mITT)を、放射線45Gy/25分割+カペシタビン単独と、放射線45Gy/25分割+減量カペシタビン+週1回イリノテカンに1:1で割り付けた。主要評価項目の36か月無病生存は68% vs 67%(HR 0.91、95%CI 0.68–1.23、p=0.54)で有意差なし。一方 Grade3以上の有害事象は78% vs 52%と上乗せ群で明らかに多く、45Gyを完遂できたのは75% vs 89%、カペシタビン90%以上投与は68% vs 89%だった。「毒性を足したぶんの見返りがなかった」ことを、追跡中央値78か月という長い観察で示した一本。

Background

背景・CQ

局所進行直腸癌には術前放射線療法が標準的に行われる。同時併用する全身療法としてフルオロピリミジンが用いられてきたが、それによって成績が改善したとは一般には言えなかった。小規模試験ではイリノテカンとフルオロピリミジンの併用で高い病理学的完全奏効率と許容できる毒性が報告されていた。

クリニカルクエスチョン

局所進行直腸癌の術前化学放射線療法にイリノテカンを上乗せすると、無病生存は延びるか?

Design (PICO)

研究デザイン(PICO)

P
Population ・ 患者

18歳以上、MRIで定義された局所進行直腸癌(切除断端を脅かす/浸潤しており、遠隔転移なし)564例(mITT)

I
Intervention ・ 介入

放射線45Gy/25分割+カペシタビン 650mg/m²を平日1日2回+イリノテカン 60mg/m²を第1〜4週に週1回静注(イリノテカン群、280例)

vs
C
Comparison ・ 対照

放射線45Gy/25分割+カペシタビン 900mg/m²を平日1日2回(標準治療群、284例)

O
Outcome ・ 評価項目

主要=無病生存(disease-free survival)。安全性=Grade3以上の有害事象、治療完遂率

方法:RCT・第3相・多施設・非盲検・並行群間。英国75施設。2011年10月25日〜2018年7月5日に589例を割り付け、除外後564例が modified intention-to-treat 集団。割り付けは中央で行われ、担当医に対して割り付けは秘匿されたが、患者・治療医の盲検化は不可能だった。層別化は放射線治療施設、直腸間膜筋膜への浸潤、判定困難な転移性病変の有無。安全性解析はプロトコル治療を開始した全例。時間依存エンドポイントではイベントのない症例は生存確認最終日で打ち切り、画像・病理の評価が欠測した症例は「非奏効」として扱われた。資金は Cancer Research UK。試験登録は EudraCT 2008-005782-59。

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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。