血管拡張性ショックへのアンジオテンシンII(ATHOS-3)
Khanna A. 血管拡張性ショックへのアンジオテンシンII(ATHOS-3)(Angiotensin II for the Treatment of Vasodilatory Shock (ATHOS-3)). N Engl J Med.(DOI: 10.1056/NEJMoa1704154 / PMID: 28528561 / NCT02338843)
高用量のノルアドでも血圧が保てない難治性の血管拡張性ショックは死亡率が高い。ATHOS-3は344例を、合成アンジオテンシンII追加 vs プラセボに無作為化。3時間後のMAP反応(≥75mmHgまたは+10mmHg)を69.9% vs 23.4%(P<0.001)で達成し、血圧を確実に上げた。この結果でアンジオテンシンIIはFDA承認に至った。ただし主要評価はBP(代理指標)で死亡改善は示されておらず、企業資金——"難治性ショックの第三の選択肢"として位置づける一本。
背景・CQ
カテコラミン(ノルアド等)とバソプレシンでも血圧が維持できない難治性の血管拡張性ショックは、有効な追加手段が乏しく死亡率が高い。レニン・アンジオテンシン系を作動させる合成アンジオテンシンIIが、この状況で血圧を上げるかを検証した。
カテコラミン抵抗性の血管拡張性ショックで、合成アンジオテンシンIIの追加は血圧反応を高めるか?
研究デザイン(PICO)
カテコラミン抵抗性の血管拡張性ショックの成人 344例(321例をmITT解析、欧米豪9か国)。ノルアド換算>0.2µg/kg/分を6–48時間要し、十分に輸液(≥25mL/kg)済み
合成アンジオテンシンII(静注、20ng/kg/分で開始しMAP≥75へ漸増)163例
プラセボ 158例(標準治療の昇圧薬は一定に保持)
主要=3時間後のMAP反応(MAP≥75mmHg または ベースラインから+10mmHg、背景昇圧薬を増やさずに達成)
方法:第3相・多施設・無作為化・二重盲検・プラセボ対照試験。MAP・APACHE IIで層別。La Jolla社(企業)資金。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。