軽症クループにもデキサメタゾン単回投与は効くか ― 720例の二重盲検試験
Bjornson CL. 軽症クループにもデキサメタゾン単回投与は効くか ― 720例の二重盲検試験(A Randomized Trial of a Single Dose of Oral Dexamethasone for Mild Croup). N Engl J Med 2004.(DOI: 10.1056/NEJMoa033534 / PMID: 15385657)
Westleyクループスコア2点以下の軽症クループ児720例を、デキサメタゾン0.6mg/kg単回経口投与とプラセボに二重盲検で割り付けた、小児救急4施設の試験。中等症〜重症クループでのデキサメタゾンの有効性は確立していたが、クループの大多数を占める軽症例で同じ利益が得られるかは不明だった。主要評価項目である治療後7日以内のクループによる再受診は 7.3% vs 15.3%(p<0.001)とデキサメタゾン群で有意に少なかった。副次の症状消失もデキサメタゾン群で速く(p=0.003)、児が失った睡眠時間(p<0.001)、児の病気に関する親のストレス(p<0.001)もいずれも少なかった。「軽症だから様子見でよい」という判断を、数字で覆した一本である。
背景・CQ
クループに対するデキサメタゾン治療の利益は、中等症から重症例では確立していた。しかしクループ児の大多数は軽症であり、軽症例が重症例と同程度の利益を得られるかどうかは分かっていなかった。
軽症クループの小児に、デキサメタゾンの単回経口投与は利益をもたらすか?
研究デザイン(PICO)
Westleyらのクループスコアが2点以下の軽症クループ児720例(小児救急4施設)
デキサメタゾン 0.6mg/kg 単回経口投与
プラセボ 単回経口投与
主要=治療後7日以内のクループによる医療機関への再受診。副次=治療後1日目・2日目・3日目のクループ症状の持続。その他=経済的費用、児が失った睡眠時間、児の病気に関する親のストレス
方法:RCT・二重盲検・プラセボ対照・多施設。小児救急部門4施設で実施。軽症の定義は Westley らのクループスコアリングシステムで2点以下とした。ベースラインの臨床的特徴は両群で同様だった。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。