Lynch症候群のサーベイランス大腸内視鏡にAI検出支援を足すと腺腫発見率は上がるか(CADLY2)
Hüneburg R. Lynch症候群のサーベイランス大腸内視鏡にAI検出支援を足すと腺腫発見率は上がるか(CADLY2)(Artificial Intelligence-assisted Detection and Optical Differentiation of Colorectal Lesions in Lynch Syndrome Surveillance (CADLY2)). Lancet Gastroenterol Hepatol 2026.(DOI: 10.1016/S2468-1253(26)00163-9 / PMID: 42462747)
平均リスクの大腸がん検診ではAIによる病変検出支援(CADe)が腺腫発見率を上げることが示されている。CADLY2 はそれを Lynch 症候群のサーベイランスで検証した。ベルギー・ドイツ・オランダ・スペインの遺伝性腫瘍専門9施設で、遺伝子診断のついた成人757例を高精細白色光(HD-WL)単独とAI支援(CAD EYE)に1:1で割り付け、解析対象733例。腺腫発見率は HD-WL 30.9%(114/369)vs AI支援 33.8%(123/364)、OR 1.14(95%CI 0.83–1.57)、p=0.41。副次の光学診断(CADx)は腫瘍性 vs 非腫瘍性の判別で感度85.9%・特異度91.4%だった。専門施設での上乗せ効果は見えなかった。
背景・CQ
AIによるコンピュータ支援検出(CADe)は、平均リスクの大腸がん検診において腺腫発見率を改善することが示されている。一方、Lynch症候群のサーベイランスにおけるエビデンスは乏しく、結果も一貫していない。
Lynch症候群のサーベイランス大腸内視鏡にAI検出支援を追加すると、腺腫発見率は上がるか?
研究デザイン(PICO)
18歳以上、遺伝学的に確定したLynch症候群で、サーベイランス大腸内視鏡が予定された成人 757例(無作為割り付け)
高精細白色光内視鏡+CAD EYE(Fujifilm)によるコンピュータ支援(抜去時のCADe、病変検出後のCADx)380例
高精細白色光内視鏡単独 377例
主要=腺腫発見率(病理で確認された腺腫を1個以上認めた患者の割合)。副次=CADxの診断性能
方法:RCT・多施設・非盲検・優越性試験。ベルギー、ドイツ、オランダ、スペインの遺伝性腫瘍サーベイランス専門9施設で実施した。割り付けは中央のウェブシステムで Pocock の最小化法に確率的要素を加えて行い、施設、性別、大腸癌の既往、原因バリアント、前回内視鏡からの期間で層別化した。割り付けの秘匿は中央システムで担保された。患者は、軽度鎮静下の症例では抜去開始まで、プロポフォール鎮静の症例では検査終了まで盲検化された。内視鏡医は盲検化されていない。主要評価項目は full analysis set(無作為割り付けされ主要評価項目のデータが得られた全例)で解析した。試験登録は German Clinical Trials Register DRKS00030695。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。