心臓手術の出血に、最長21日冷蔵した血小板は常温保存に劣らないか(CHIPS)
Spinella PC. 心臓手術の出血に、最長21日冷蔵した血小板は常温保存に劣らないか(CHIPS)(Cold and Room-Temperature Platelets in Cardiac Surgery (CHIPS)). JAMA 2026.(DOI: 10.1001/jama.2026.13328 / PMID: 42606886 / NCT04834414)
血小板製剤は常温(20〜24℃)で5〜7日しか保存できないが、冷蔵(1〜6℃)なら止血機能を保ったまま長く保存できる可能性がある。米国とオーストラリアの27施設で、人工心肺を用いる心臓手術中に出血して血小板輸血を要した小児・成人1000例を、冷蔵血小板(最長21日、650例)と常温血小板(最長7日、339例)に2:1で割り付けた適応的・非劣性・保存期間設定試験。主要評価項目の止血効果スコア(1〜5、高いほど出血が多い)は、非劣性マージン1点に対し、全保存期間で非劣性の事後確率99.9%超。全保存期間をまとめた平均差は0.09(95%信用区間 −0.06〜0.23)。24時間の胸腔ドレーン排液量は中央値8.9 vs 8.4 mL/kgで差なし。血栓症、輸血関連有害事象、ARDS、腎不全、敗血症性ショック、死亡に差はなかったが、再開胸率は冷蔵群で高かった。
背景・CQ
人工心肺を用いる心臓手術では出血に対して血小板輸血がしばしば必要になる。血小板は常温(20〜24℃)で最長5〜7日保存されるが、冷蔵保存(1〜6℃)なら止血機能を失わずに保存期間を延ばせる可能性がある。
心臓手術で出血している患者に、最長21日冷蔵保存した血小板を輸血しても、常温保存血小板と同等に止血できるか?
研究デザイン(PICO)
人工心肺を予定した心臓手術を受け、血小板輸血を要した小児および成人。血小板輸血を受けた1000例のうち989例を主要解析(平均42.1歳[SD 30.1]、男性67.8%)
冷蔵保存血小板(1〜6℃、最長21日保存、650例)
常温保存血小板(20〜24℃、最長7日保存、339例)
主要=止血効果スコア(1〜5点、高いほど出血が多い)。副次=24時間の胸腔ドレーン排液量
方法:RCT・第3相・多施設・部分盲検・適応的・非劣性・保存期間設定試験。米国とオーストラリアの27施設で、2021年12月〜2025年3月に実施。人工心肺を予定した心臓手術を受ける小児・成人を、最長21日保存の冷蔵血小板と最長7日保存の常温血小板に2:1で割り付けた。主要評価項目は止血効果スコア(1〜5点)で、非劣性マージンは1点。冷蔵保存7日以上の少なくとも1つの保存期間で非劣性の事後確率が97.5%以上であれば成功と定義した。副次評価項目は24時間の胸腔ドレーン排液量。統計解析は2025年9月9日〜10月3日に実施。登録:NCT04834414。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。