がん関連静脈血栓塞栓症へのLMWH vs ワルファリン(CLOT)
Lee AYY. がん関連静脈血栓塞栓症へのLMWH vs ワルファリン(CLOT)(Low-Molecular-Weight Heparin versus a Coumarin for Cancer-Associated Thrombosis (CLOT)). N Engl J Med.(DOI: 10.1056/NEJMoa025313 / PMID: 12853587)
がん患者は血栓(静脈血栓塞栓症=VTE)を起こしやすく、しかもワルファリンでは管理が難しい(薬物相互作用・栄養状態・嘔吐でINRが不安定)。CLOTは676例のがん関連VTEを、LMWH(ダルテパリン)単独 vs ワルファリンに無作為化。再発VTEを52%減(9 vs 17%、HR0.48)らし、出血・死亡は増やさなかった。飲み薬のワルファリンより注射のLMWHが、がん患者の血栓予防に優れることを示し、がん関連血栓症の標準治療をLMWHに確立した試験(近年はDOACも選択肢)。
背景・CQ
がん患者は凝固が活性化し静脈血栓塞栓症(VTE=深部静脈血栓症・肺塞栓)を起こしやすく、いったんVTEを起こすと再発しやすい。当時の標準はヘパリンで開始しワルファリン(経口抗凝固薬)へ移行する治療だったが、がん患者ではワルファリンの管理が難しい(化学療法・薬物相互作用・食思不振・嘔吐でINRが不安定、侵襲的処置での中断が多い)。
がん関連VTEにおいて、LMWH(ダルテパリン)単独はワルファリンより再発を減らすか?
研究デザイン(PICO)
活動性がん+急性の症候性近位深部静脈血栓症・肺塞栓(またはその両方)の成人 676例
ダルテパリン(LMWH)200 IU/kg 1日1回×1か月、以後150 IU/kg×5か月(計6か月、単独)
ダルテパリンで開始後、クマリン系(ワルファリン等、INR 2–3)へ移行し6か月
主要=6か月間の症候性・客観的に確認された再発VTE
方法:多施設・国際(8か国48施設)・無作為化・非盲検(アウトカム評価は盲検)試験。2003年発表(試験登録制度確立前でNCT記載なし)。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。