発症3〜4.5時間の脳梗塞への静注アルテプラーゼ(ECASS III)
Hacke W. 発症3〜4.5時間の脳梗塞への静注アルテプラーゼ(ECASS III)(Thrombolysis with Alteplase 3 to 4.5 Hours after Acute Ischemic Stroke (ECASS III)). N Engl J Med.(DOI: 10.1056/NEJMoa0804656 / PMID: 18815396 / NCT00153036)
NINDSは発症3時間以内の血栓溶解を確立したが、多くの患者は3時間に間に合わなかった。ECASS IIIは821例の急性脳梗塞を、発症3〜4.5時間のアルテプラーゼ静注 vs プラセボに無作為化。良好な転帰(mRS 0-1)が有意に改善(52.4 vs 45.2%、OR1.34)した。症候性頭蓋内出血は増えたが死亡は増えず。血栓溶解の時間窓を4.5時間へ広げ、救える患者を増やした実務的に重要な試験。ただし利益は時間とともに減り、"早いほど良い(時は脳なり)"は変わらない。
背景・CQ
NINDSにより発症3時間以内のアルテプラーゼ静注が確立したが、多くの脳梗塞患者は病院到着・診断が間に合わず、3時間以内に治療できなかった。時間窓を延ばせればより多くの患者を治療できるが、遅い血栓溶解は出血リスクが増し利益が減る懸念があった。
発症3〜4.5時間の急性脳梗塞において、アルテプラーゼ静注は3か月後の転帰を改善するか?
研究デザイン(PICO)
発症3〜4.5時間の急性脳梗塞の成人 821例(高齢・重症・抗凝固中・糖尿病+脳卒中既往などは除外)
アルテプラーゼ0.9 mg/kg 静注
プラセボ
主要=3か月後の良好な転帰(modified Rankin Scale 0-1)
方法:多施設・無作為化・二重盲検・プラセボ対照試験(欧州)。Boehringer Ingelheim資金。NCT00153036。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。