転移性膵癌の一次治療におけるFOLFIRINOX対ゲムシタビン(FOLFIRINOX)
Conroy T. 転移性膵癌の一次治療におけるFOLFIRINOX対ゲムシタビン(FOLFIRINOX)(FOLFIRINOX versus Gemcitabine for Metastatic Pancreatic Cancer (FOLFIRINOX)). N Engl J Med 2011.(DOI: 10.1056/NEJMoa1011923 / PMID: 21561347 / NCT00112658)
Eastern Cooperative Oncology Group(ECOG)performance status が0または1の転移性膵癌342例を、FOLFIRINOX(オキサリプラチン+イリノテカン+ロイコボリン+フルオロウラシル)とゲムシタビン単剤に割り付けた。主要評価項目の全生存期間の中央値は11.1か月対6.8か月(死亡のハザード比0.57、95%CI 0.45–0.73、P<0.001)。無増悪生存中央値は6.4か月対3.3か月(HR 0.47、95%CI 0.37–0.59、P<0.001)、客観的奏効率は31.6%対9.4%(P<0.001)だった。有害事象はFOLFIRINOX群で多く、発熱性好中球減少症が5.4%に生じた。一方で6か月時点のQOL決定的悪化は31%対66%(HR 0.47、95%CI 0.30–0.70、P<0.001)とFOLFIRINOX群のほうが少なかった。「毒性は強いが、生存もQOLも良い」という、強度の高いレジメンとしては珍しい形の結果である。
背景・CQ
転移性膵癌の一次治療として、オキサリプラチン・イリノテカン・フルオロウラシル・ロイコボリンを組み合わせたFOLFIRINOXの有効性と安全性を、ゲムシタビンと比べたデータは不足していた。
全身状態の良い転移性膵癌の一次治療で、FOLFIRINOXはゲムシタビンより全生存を延ばすか?
研究デザイン(PICO)
ECOG performance status が0または1の転移性膵癌 342例(スコアは0〜5で、高いほど重症)
FOLFIRINOX(オキサリプラチン85mg/m²、イリノテカン180mg/m²、ロイコボリン400mg/m²、フルオロウラシル400mg/m²急速静注のあと2400mg/m²を46時間持続静注、2週ごと)
ゲムシタビン1000mg/m²(8週のうち7週は週1回、その後は4週のうち3週で週1回)
主要=全生存期間。副次=無増悪生存、客観的奏効率、有害事象、QOL
方法:ランダム化比較試験・多施設・第2/3相・並行群間。奏効が得られた症例には両群とも6か月間の化学療法が推奨された。主要評価項目は全生存期間。試験登録は ClinicalTrials.gov NCT00112658。資金はフランス政府ほか。盲検化の有無は抄録に記載がなく、取得できていない(要・原著確認)。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。