中等度リスク者へのロスバスタチン一次予防(HOPE-3)
Yusuf S. 中等度リスク者へのロスバスタチン一次予防(HOPE-3)(Cholesterol Lowering in Intermediate-Risk Persons without Cardiovascular Disease (HOPE-3)). N Engl J Med.(DOI: 10.1056/NEJMoa1600176 / PMID: 27040132 / NCT00468923)
過去のスタチン一次予防試験は、高コレステロール・高CRPなど特定の脂質/炎症基準を設け、対象も主に白人だった。HOPE-3は12,705例の脂質基準を設けない中等度リスク(CVDなし)の多民族集団を、ロスバスタチン10mg vs プラセボ(+降圧の2×2)に無作為化。ロスバスタチンは主要複合(CV死/MI/脳卒中)を24%(HR0.76)減らした一方、降圧(カンデサルタン+利尿薬)単独は無効だった。"脂質基準を設けず、中等度リスクというだけで、多民族にスタチンが有益""リスクがあればまずスタチン"を示した試験。
背景・CQ
過去のスタチン一次予防試験は、高コレステロール(WOSCOPS)・低HDL(AFCAPS)・糖尿病(CARDS)・高CRP(JUPITER)など、特定の脂質/リスク基準で対象を選び、また参加者は主に白人だった。"脂質の基準を設けず、中等度の心血管リスクがあるというだけで(多様な民族の)人にスタチンが有益か"は未検証だった。CVDのない中等度リスクの多民族集団で、ロスバスタチン(および降圧)が心血管イベントを減らすかを検証した。
脂質基準を設けず中等度リスクというだけで、多民族の集団にロスバスタチンは心血管イベントを減らすか?
研究デザイン(PICO)
CVDのない中等度リスク(年間主要イベントリスク約1%)の男性≥55歳・女性≥65歳で1つ以上の危険因子を持つ人 12,705例(21か国・多民族、脂質基準なし)
ロスバスタチン10 mg/日(2×2要因でカンデサルタン16mg+ヒドロクロロチアジド12.5mgの降圧も比較)
プラセボ
第1共同主要=CV死・非致死的MI・非致死的脳卒中の複合。第2共同主要=それに蘇生された心停止・心不全・血行再建を追加
方法:多施設・国際・無作為化・二重盲検・プラセボ対照・2×2要因試験(21か国228施設)。中央値追跡5.6年。カナダCIHR/AstraZeneca資金。NCT00468923。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。