ショックに至っていない重症敗血症へのヒドロコルチゾン(HYPRESS)
Keh D. ショックに至っていない重症敗血症へのヒドロコルチゾン(HYPRESS)(Effect of Hydrocortisone on Development of Shock Among Patients With Severe Sepsis (HYPRESS)). JAMA 2016.(DOI: 10.1001/jama.2016.14799 / PMID: 27695824 / NCT00670254)
ドイツの34施設で、敗血症性ショックに至っていない重症敗血症の成人380例を、ヒドロコルチゾン(200mg/日の持続静注を5日間、以後11日目まで漸減)とプラセボに割り付けた二重盲検RCT。解析対象353例で、14日以内に敗血症性ショックに移行したのはヒドロコルチゾン群21.2%(170例中36例)vs プラセボ群22.9%(170例中39例)、差−1.8%(95%CI −10.7%〜7.2%、P=0.70)で差がなかった。28日・90日・180日死亡にも差はなく、二次感染21.5% vs 16.9%、筋力低下30.7% vs 23.8%、高血糖90.9% vs 81.5%だった。「ショックの手前で先回りしてステロイドを入れても、ショックは防げない」ことを示した試験である。
背景・CQ
Surviving Sepsis Campaign は、補助的なヒドロコルチゾンを治療抵抗性の敗血症性ショックに限って提案していた。ショックに至っていない重症敗血症でヒドロコルチゾンを使う意義については、意見が分かれていた。
ショックに至っていない重症敗血症の成人で、ヒドロコルチゾンは敗血症性ショックへの移行を防ぐか?
研究デザイン(PICO)
ドイツの34施設(大学病院・市中病院の中間治療室またはICU)に入室した、敗血症性ショックに至っていない重症敗血症の成人380例
ヒドロコルチゾン200mg/日を5日間持続静注し、その後11日目まで漸減(190例)
プラセボ(190例)
主要評価項目=14日以内の敗血症性ショックの発生。副次評価項目=ショックまでの時間、ICU・院内死亡、180日までの生存、二次感染、人工呼吸器離脱の失敗、筋力低下、高血糖(血糖150mg/dL超)
方法:RCT・多施設・二重盲検・プラセボ対照。2009年1月13日〜2013年8月27日に実施し、180日まで追跡した(2014年2月23日まで)。1:1で割り付けた。解析はintention-to-treat集団353例(男性64.9%、平均年齢65.0歳)。試験登録は NCT00670254。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。