低LDL・高CRP者へのロスバスタチン一次予防(JUPITER)
Ridker PM. 低LDL・高CRP者へのロスバスタチン一次予防(JUPITER)(Rosuvastatin to Prevent Vascular Events in Men and Women with Elevated C-Reactive Protein (JUPITER)). N Engl J Med.(DOI: 10.1056/NEJMoa0807646 / PMID: 18997196 / NCT00239681)
従来スタチンは"LDLが高い人"に使われたが、"LDLは低いのに動脈硬化の炎症マーカー(hsCRP)が高い人"のリスクは見過ごされがちだった。JUPITERは17,802例の健常者(LDL<130だがhsCRP≥2)を、ロスバスタチン20mg vs プラセボに無作為化。主要複合を44%(HR0.56)、総死亡を20%減らし、あまりに有効なため中央値1.9年で早期中止された。"LDLが低くても炎症が高ければスタチンが有益"を示し、一次予防を炎症の視点へと広げた試験。ただし新規糖尿病のわずかな増加に注意。
背景・CQ
スタチンは"LDLが高い人"に使われてきたが、心筋梗塞の約半数はLDLが高くない人に起こる。動脈硬化は炎症性の過程であり、高感度CRP(hsCRP)は血管の炎症を反映し心血管リスクを予測する。"LDLは低い(<130)が、hsCRPが高い(≥2)"健常者——従来の基準ではスタチンの対象外だが、炎症によりリスクが高い可能性——で、ロスバスタチンが心血管イベントを減らすかを検証した。
LDLは低いがhsCRPが高い健常者に、ロスバスタチンは心血管イベントを減らすか?
研究デザイン(PICO)
CVDのない見かけ上健常な男性≥50歳・女性≥60歳で、LDL<130 mg/dLかつhsCRP≥2.0 mg/Lの人 17,802例
ロスバスタチン20 mg/日
プラセボ
主要=心筋梗塞・脳卒中・動脈血行再建・不安定狭心症入院・心血管死の複合
方法:多施設・国際・無作為化・二重盲検・プラセボ対照試験。有効性が明白で中央値1.9年で早期中止。AstraZeneca資金。NCT00239681。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。