原発性膜性腎症にオビヌツズマブかタクロリムスか(MAJESTY)
Fervenza FC. 原発性膜性腎症にオビヌツズマブかタクロリムスか(MAJESTY)(Obinutuzumab or Tacrolimus in Primary Membranous Nephropathy (MAJESTY)). N Engl J Med 2026.(DOI: 10.1056/NEJMoa2602678 / PMID: 42246654 / NCT04629248)
成人の原発性膜性腎症142例を、静注のオビヌツズマブ(II型抗CD20抗体)と経口タクロリムスに1:1で割り付けた第III相試験。主要評価項目は104週時点の完全寛解(尿蛋白/クレアチニン比0.3以下かつeGFRが安定)で、オビヌツズマブ群 26/71例、タクロリムス群 4/70例(欠測に多重代入を行って37% vs 6%、調整差31%ポイント、95%CI 18〜44、P<0.001)だった。104週の完全+部分寛解、76週の完全寛解にも有意な治療効果が示された。一方、eGFRが30%以上持続的に低下するという評価項目では有意差が示されず、固定順序の階層的検定はそこで止まり、以降の評価項目は正式には検定されていない。「蛋白尿を消す力」は示されたが、「腎機能を守る力」はこの試験では示されていないという読み方が要る1本である。
背景・CQ
オビヌツズマブはII型抗CD20抗体で、血液悪性腫瘍や自己免疫疾患で有効性が示されてきた。原発性膜性腎症では、カルシニューリン阻害薬(タクロリムス)とリツキシマブが治療選択肢として使われているが、オビヌツズマブの位置づけは定まっていなかった。
原発性膜性腎症で、オビヌツズマブはタクロリムスより完全寛解を多く得られるか?
研究デザイン(PICO)
成人の原発性膜性腎症142例
オビヌツズマブ静注(71例)
タクロリムス経口(70例。無作為化は142例で、主要解析に含まれたのは71例と70例)
主要評価項目=104週時点の完全寛解(尿蛋白/クレアチニン比0.3以下、かつeGFRが安定)
方法:RCT・第III相・2群並行。成人の原発性膜性腎症を1:1で割り付けた。主要な副次評価項目は、104週の完全または部分寛解、76週の完全寛解、eGFRの30%以上の持続的低下、完全寛解の持続期間、PROMIS疲労T得点のベースラインから104週の変化。固定順序の階層的検定を用いた。資金は F. Hoffmann-La Roche。試験登録は NCT04629248。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。