dMMRの局所進行大腸癌に、手術の前に免疫療法を当てる(NICHE-2)
Chalabi M. dMMRの局所進行大腸癌に、手術の前に免疫療法を当てる(NICHE-2)(Neoadjuvant Immunotherapy in Locally Advanced Mismatch Repair-Deficient Colon Cancer (NICHE-2)). N Engl J Med 2024.(DOI: 10.1056/NEJMoa2400634 / PMID: 38838311 / NCT03026140)
ミスマッチ修復欠損(dMMR)は非転移性大腸癌の10〜15%に見られ、この群では化学療法の効果が限られる。NICHE-2は、未治療のdMMR局所進行大腸癌115例に術前ニボルマブ+イピリムマブを投与した第2相単群試験である。共主要評価項目は安全性(治療関連毒性による手術の遅れが2週間以内)と3年無病生存。113例(98%、97.5%CI 93〜100)が予定どおり手術に到達し、手術が2週間を超えて遅れたのは2例。Grade3または4の免疫関連有害事象は5例(4%)で、有害事象による治療中止はゼロ。有効性解析111例のうち病理学的奏効は109例(98%、95%CI 94〜100)、残存腫瘍10%以下の major pathological response は105例(95%)、残存腫瘍0%の病理学的完全奏効は75例(68%)。追跡期間中央値26か月(範囲9〜65か月)で再発した患者はいなかった。単群試験である点だけは、必ず添えて読む。
背景・CQ
ミスマッチ修復欠損(dMMR)の腫瘍は、非転移性大腸癌の患者の10〜15%に見られる。この群では化学療法の効果が限られることが知られている。一方、術前免疫療法は有望な結果を示してきたが、この方針を検討した研究のデータは限られていた。
dMMRの局所進行大腸癌に対し、手術の前にニボルマブ+イピリムマブを行うことは安全で、病理学的な効果が得られるか?
研究デザイン(PICO)
非転移性・局所進行・未治療の dMMR 大腸癌 115例(有効性解析は111例)
術前のニボルマブ+イピリムマブ(単群のため全例が同一治療)
なし。単群の第2相試験であり、同時対照群は置かれていない
共主要=安全性(予定どおりの手術=治療関連毒性による手術の遅れが2週間以内)と3年無病生存。副次=病理学的奏効、ゲノム解析の結果
方法:第2相・単群・非ランダム化。非転移性で局所進行の未治療dMMR大腸癌患者に、術前治療としてニボルマブ+イピリムマブが投与された。共主要評価項目は2つ置かれており、ひとつは安全性で「予定された手術が治療関連毒性により2週間を超えて遅れないこと」と定義され、もうひとつは3年無病生存である。副次評価項目には病理学的奏効とゲノム解析が含まれる。資金提供は Bristol Myers Squibb。試験登録は ClinicalTrials.gov NCT03026140。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。