慢性疼痛の長期オピオイド処方を患者中心に漸減する3つの方法(認知行動療法・自己管理プログラムの上乗せ)
Darnall BD. 慢性疼痛の長期オピオイド処方を患者中心に漸減する3つの方法(認知行動療法・自己管理プログラムの上乗せ)(Patient-Centered Prescription Opioid Tapering Methods: A Randomized Clinical Trial). Ann Intern Med 2026.(DOI: 10.7326/ANNALS-25-04784 / PMID: 42407075 / NCT03445988)
6か月以上の慢性疼痛があり、モルヒネ換算 10mg/日以上のオピオイドを3か月以上使っている成人(中等症以上のオピオイド使用障害は除外)562例を、米国11施設で、電子的支援と密なモニタリングを伴う患者中心の漸減のみ(191例)、漸減+慢性疼痛に対する認知行動療法(pain-CBT、203例)、漸減+慢性疼痛自己管理プログラム(CPSMP、168例)に割り付けた。主要評価項目の漸減成功(モルヒネ換算 50%以上の減量かつ疼痛増悪なし、または増量なしで疼痛強度の低下)は 50.9%(95%CI 42.9〜58.9)/48.6%(41.0〜56.2)/44.5%(36.0〜53.3)。漸減のみに対する差は pain-CBT で −2.4 ポイント(95%CI −11.9〜7.2)、CPSMP で −5.2 ポイント(−15.3〜4.8)で、上乗せの効果はなかった。一方、研究関連の有害事象(オピオイド離脱症状を含む)は漸減のみ 126/191例(66%)、pain-CBT 109/203例(54%)、CPSMP 108/168例(64%)。「漸減そのものは半数で成功し、行動療法は成功率ではなく副作用の面で効くかもしれない」を示した試験。
背景・CQ
長期の処方オピオイドを外来で減らす方法については、根拠が不足していた。減量に伴う疼痛の増悪や離脱症状が漸減の障壁になるため、認知行動療法や自己管理プログラムを組み合わせれば成功率が上がるのではないかと考えられてきた。
慢性疼痛で長期オピオイドを使う患者に、患者中心の漸減へ認知行動療法または自己管理プログラムを上乗せすると、12か月の漸減成功率は上がるか?
研究デザイン(PICO)
6か月以上の疼痛があり、モルヒネ換算 10mg/日以上のオピオイドを3か月以上使用し、中等症〜重症のオピオイド使用障害がない成人。562例(無作為化)
患者中心のオピオイド漸減(密なモニタリングと電子的支援つき)+慢性疼痛に対する認知行動療法(pain-CBT、203例)、または同じ漸減+慢性疼痛自己管理プログラム(CPSMP、168例)
患者中心のオピオイド漸減のみ(191例)
主要=漸減成功(モルヒネ換算1日量が50%以上減り疼痛が増えない、または増量せず疼痛強度が下がる)。安全性=研究関連の有害事象(オピオイド離脱症状を含む)
方法:RCT・多施設・3群並行・非盲検。米国11施設で、2018年7月から2023年11月に実施された。参加者は密なモニタリングと電子的支援を伴う患者中心のオピオイド漸減を受け、漸減のみ、漸減+pain-CBT、漸減+CPSMP の3群に割り付けられた。主要評価項目は12か月時点の漸減成功で、モルヒネ換算1日量(MEDD)が50%以上減少し疼痛が増悪しないか、MEDD が増えずに疼痛強度が低下したことと定義した。資金提供は Patient-Centered Outcomes Research Institute。試験登録は ClinicalTrials.gov NCT03445988。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。