新規診断の再発型多発性硬化症におけるリツキシマブ対オクレリズマブ(OVERLORD-MS)
Torkildsen Ø. 新規診断の再発型多発性硬化症におけるリツキシマブ対オクレリズマブ(OVERLORD-MS)(Rituximab versus Ocrelizumab in Newly Diagnosed Relapsing Multiple Sclerosis (OVERLORD-MS)). N Engl J Med 2026.(DOI: 10.1056/NEJMoa2600993 / PMID: 42384870 / NCT04578639)
抗CD20モノクローナル抗体は再発型多発性硬化症に有効だが、直接比較した試験がなかった。新規診断で最近の疾患活動性がある成人218例を、リツキシマブとオクレリズマブに3:2で割り付け、6か月ごとに24か月投与した。実際に治療を受けたのは216例(リツキシマブ132例、オクレリズマブ84例)。主要評価項目である6か月から24か月までのT2強調MRIでの新規・拡大病変なしの推定確率は、リツキシマブ92.2%、オクレリズマブ94.8%、リスク差 −2.6パーセントポイント(95%CI −9.4〜4.3)で、事前規定の非劣性基準(下限 −10ポイント以上)を満たした。再発率・障害アウトカム・認知機能はいずれも両群で同様。感染症はリツキシマブ群で多かった(82% 対 69%)が、重篤な有害事象の割合は8% 対 7%と同様だった。
背景・CQ
抗CD20モノクローナル抗体は再発型多発性硬化症に有効である。オクレリズマブは多発性硬化症の適応を持つが、リツキシマブは適応外使用として広く用いられてきた。両者を直接比較した試験がないまま、実臨床では価格と入手性を理由にリツキシマブが選ばれることがあった。
新規診断の再発型多発性硬化症において、リツキシマブはオクレリズマブに非劣性か?
研究デザイン(PICO)
新規診断の再発型多発性硬化症で、最近の疾患活動性がある成人 218例(実際に治療を受けたのは216例)
リツキシマブ 6か月ごと、24か月間(132例)
オクレリズマブ 6か月ごと、24か月間(84例)
主要=6か月から24か月までのT2強調MRIでの新規または拡大病変が「ない」こと。副次=有効性(再発率、障害アウトカム、認知機能)と安全性
方法:RCT・第3相・多施設・二重盲検・非劣性試験。成人を3:2の比でリツキシマブまたはオクレリズマブに割り付け、6か月ごとに24か月間投与した。主要評価項目は6か月から24か月までにT2強調MRIで新規または拡大病変を認めないこと。非劣性は、リスク差(リツキシマブ − オクレリズマブ)の95%信頼区間の下限が −10パーセントポイント以上であることと事前に定義された。副次評価項目には有効性と安全性が含まれる。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。