早期パーキンソン病へのプラシネズマブ静注(PADOVA)
Nikolcheva T. 早期パーキンソン病へのプラシネズマブ静注(PADOVA)(Intravenous Prasinezumab in Early-Stage Parkinson's Disease (PADOVA)). Lancet 2026.(DOI: 10.1016/S0140-6736(26)00865-2 / PMID: 42208564 / NCT04777331)
プラシネズマブは、それまでの試験で未治療またはMAO-B阻害薬のみの早期パーキンソン病において、運動症状(MDS-UPDRS Part III)の進行を抑える可能性が示されていた。PADOVA はより広い集団——症状治療(レボドパまたはMAO-B阻害薬)が安定している患者——で検証した第2b相試験である。9か国110施設で586例を1:1に割り付け、プラシネズマブ1500mgまたはプラセボを4週ごとに76週以上静注した。主要評価項目は「MDS-UPDRS Part III の off 状態スコアが5点以上悪化する事象が確認されるまでの時間」。結果はハザード比 0.84(95%CI 0.69–1.01)、p=0.066 で主要評価項目は未達。中央値は 61.1週(95%CI 52.3–71.9)vs 49.7週(40.1–58.1)。重篤な有害事象は両群12%で同等、死亡3例はいずれも試験薬と無関係と判定された。
背景・CQ
プラシネズマブは、未治療またはMAO-B阻害薬を使用中の早期パーキンソン病において、運動症状(MDS-UPDRS Part III)の進行を抑える可能性が先行研究で示唆されていた。PADOVA の狙いは、症状治療を受けている、より広い患者集団で有効性と安全性を評価することである。
症状治療が安定している早期パーキンソン病で、プラシネズマブは運動症状の進行を遅らせるか?
研究デザイン(PICO)
早期パーキンソン病(50〜85歳、診断から3か月〜3年、Hoehn & Yahr stage 1 または 2)で症状治療が安定している患者 586例。欧州・北米9か国110施設
プラシネズマブ 1500mg 静注、4週ごと、76週以上(目標イベント数に達するまで)293例
プラセボ静注、同スケジュール 293例
主要=運動症状進行事象(off 状態の MDS-UPDRS Part III が5点以上上昇し、確認されたもの)までの時間。安全性・忍容性
方法:RCT・第2b相・多施設・二重盲検・並行群間・プラセボ対照・優越性試験。無作為化は permuted block により個別に行い、症状治療(レボドパかMAO-B阻害薬か)で層別化した。参加者・治験責任医師・臨床評価者はいずれも割り付けを知らされていない。主要評価項目は full analysis set(割り付けられた治療に従った無作為化全例)で評価。安全性・忍容性は少なくとも1回投与を受けた無作為化全例で、実際に受けた治療により群分けして評価した。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。