IgA腎症へのスパルセンタン(PROTECT)
Rovin BH. IgA腎症へのスパルセンタン(PROTECT)(Sparsentan versus Irbesartan in Patients with IgA Nephropathy (PROTECT)). Lancet.(DOI: 10.1016/S0140-6736(23)02302-4 / NCT03762850)
IgA腎症の支持療法はRAS阻害が基盤だが、進行を完全には止められない。エンドセリン(ET-1)もポドサイト障害・線維化を進める悪玉である。PROTECTは、エンドセリンA受容体とアンジオテンシンII受容体を1分子で同時遮断するスパルセンタン vs イルベサルタン(ARB)を404例のIgA腎症で比較。36週の蛋白尿を49.8% vs 15.1%と大きく低減し、2年のeGFR低下も緩和した。非免疫抑制の経口薬で、Nefecon・iptacopanと並ぶIgA腎症の"第3の薬"となった。
背景・CQ
IgA腎症の支持療法はRAS阻害(ACE阻害薬/ARB)が基盤だが、蛋白尿の残る例は進行する。エンドセリン-1(ET-1)はエンドセリンA受容体を介してポドサイト障害・血管収縮・線維化を促し、腎障害を進める。エンドセリンA受容体とアンジオテンシンII受容体を1分子で同時に阻害するスパルセンタンが、ARB単独より蛋白尿・腎機能を改善するかを検証した。
IgA腎症で、エンドセリンA受容体とAT1受容体を同時に阻害するスパルセンタンは、ARB単独より蛋白尿・腎機能を改善するか?
研究デザイン(PICO)
生検確定・蛋白尿≥1.0 g/日(最大化したRAS阻害下でも)の原発性IgA腎症の成人 404例(18か国134施設)
スパルセンタン(デュアルET A/AT1受容体拮抗薬、目標400 mg/日)
イルベサルタン(ARB、目標300 mg/日)=実薬対照
主要=36週の蛋白尿(UPCR)変化。副次=eGFRスロープ・完全寛解・腎不全複合(2年/110週)
方法:多施設・国際・無作為化・二重盲検・実薬対照・第3相試験。36週で中間解析(蛋白尿)、110週で最終解析(eGFR)。Travere社資金。NCT03762850。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。