重症収縮不全心不全へのスピロノラクトン(RALES)
Pitt B. 重症収縮不全心不全へのスピロノラクトン(RALES)(The Effect of Spironolactone on Morbidity and Mortality in Severe Heart Failure (RALES)). N Engl J Med.(DOI: 10.1056/NEJM199909023411001 / PMID: 10471456)
ACE阻害薬でRAASを抑えればアルドステロンも抑えられる——そう考えられていたが、実際は長期的にアルドステロンが再上昇(アルドステロン・エスケープ)する。RALESは1663例の重症心不全(NYHA III-IV、EF≤35%、ACE阻害薬・利尿薬治療中)を、低用量スピロノラクトン(MRA)vs プラセボに無作為化。死亡を30%(35 vs 46%)・心不全入院を35%減らし、有効性が明白で18か月早く中止された。アルドステロン遮断が心不全予後を改善する第3の柱を確立した。ただし高K血症・女性化乳房に注意し、腎機能・K値の監視が必須。
背景・CQ
アルドステロンは体液貯留・心筋/血管の線維化・電解質異常を促進し、心不全を悪化させる。ACE阻害薬はRAASを抑えるためアルドステロンも抑えられると考えられ、アルドステロン拮抗薬の追加は不要かつ高K血症のため危険とされてきた。しかし長期にはアルドステロンが再上昇する(エスケープ現象)ことが判明した。ACE阻害薬治療中の重症心不全に、低用量スピロノラクトン(MRA)を上乗せすると予後が改善するかを検証した。
ACE阻害薬治療中の重症心不全(NYHA III-IV、EF≤35%)において、低用量スピロノラクトンは総死亡を減らすか?
研究デザイン(PICO)
重症心不全(NYHA III-IV、EF≤0.35)でACE阻害薬・ループ利尿薬(多くはジゴキシンも)を受ける成人 1663例
スピロノラクトン25 mg/日(忍容性により50 mgまで)
プラセボ(両群とも標準治療を継続)
主要=総死亡
方法:多施設・無作為化・二重盲検・プラセボ対照試験。平均追跡24か月で、有効性が明白なため予定より18か月早く中止。1999年発表(試験登録制度確立前でNCT記載なし)。
この続きは、無料登録で読めます。
登録に必要なのは、メールアドレスとパスワードだけです。カードの登録は要りません。
登録すると、この論文の続きを含めて、毎週3本まで、どの論文でも本文が読めます(毎週月曜にリセット)。
- 主な結果
- 臨床への落とし込み
- 結論
- 解釈と限界
すべて読みたい方は、登録後にプレミアムを14日間¥0で試せます(カード登録が必要)。
本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。