強皮症関連間質性肺疾患にミコフェノール酸モフェチルか経口シクロホスファミドか(SLS II)
Tashkin DP. 強皮症関連間質性肺疾患にミコフェノール酸モフェチルか経口シクロホスファミドか(SLS II)(Mycophenolate Mofetil versus Oral Cyclophosphamide in Scleroderma-Related Interstitial Lung Disease (SLS II)). Lancet Respir Med 2016.(DOI: 10.1016/S2213-2600(16)30152-7 / PMID: 27469583 / NCT00883129)
米国14施設で、呼吸困難・肺機能・高分解能CTの基準を満たした強皮症関連間質性肺疾患の患者142例を、ミコフェノール酸モフェチル(MMF、目標1500mg 1日2回)24か月と、経口シクロホスファミド(CYC、目標2.0mg/kg/日)12か月+その後プラセボ12か月に割り付けた二重盲検・ダブルダミーのRCT。主要評価項目は24か月にわたる%予測FVCの変化で、あらかじめ定めた結合モデルによる主解析では群間差は有意でなかった(p=0.24)=主要評価項目は陰性。一方で、24か月のベースラインからの変化は MMF +2.19(95%CI 0.53〜3.84)、CYC +2.88(1.19〜4.58)と、両群とも改善していた。死亡は16例(11%)で MMF 5例(7%)・CYC 11例(15%)、白血球減少は CYC 30例・MMF 4例。「差がなかった」試験を、どちらも使える根拠として読むための典型例である。
背景・CQ
先行の SLS I で、経口シクロホスファミド12か月はプラセボに比べ強皮症関連間質性肺疾患の進行を抑えることが示された。しかし毒性が懸念され、治療を続けないと24か月時点で効果が消えることも分かっていた。より安全で忍容性が高く、効果が長く続く治療が求められていた。
強皮症関連間質性肺疾患で、ミコフェノール酸モフェチル24か月は経口シクロホスファミド12か月より肺機能を改善するか?
研究デザイン(PICO)
呼吸困難・肺機能・高分解能CTの基準を満たす強皮症関連間質性肺疾患の患者142例(米国14施設)
ミコフェノール酸モフェチル(目標1500mg 1日2回)を24か月(69例)
経口シクロホスファミド(目標2.0mg/kg/日)を12か月、その後プラセボを12か月(73例)
主要評価項目=24か月にわたる%予測FVCの変化
方法:RCT・多施設・二重盲検・ダブルダミー・並行群間。UCLAのデータ調整センターが施設ブロック法で割り付け、薬剤は同じ250mgのゲルカプセルで提供した。主解析は修正ITTで、縦断データの混合効果モデルと生存モデルを組み合わせた結合モデルを用い、無視できない欠測に対処した。資金は米国NIH/NHLBI(薬剤提供は Hoffmann-La Roche と Genentech)。試験登録は NCT00883129。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。