昇圧薬を使っている代謝性アシドーシスに重炭酸ナトリウムを入れるべきか(SODa-BIC)
SODa-BIC Investigators. 昇圧薬を使っている代謝性アシドーシスに重炭酸ナトリウムを入れるべきか(SODa-BIC)(Sodium Bicarbonate for Critically Ill Adults with Metabolic Acidosis and Shock (SODa-BIC)). N Engl J Med 2026.(DOI: 10.1056/NEJMoa2600526 / PMID: 42283370 / NCT05697770)
pH<7.30・base excess −4 mmol/L以下・PaCO2が上がっていない代謝性アシドーシスで、かつ昇圧薬を使っているICU患者500例を、重炭酸ナトリウムと5%ブドウ糖のプラセボに二重盲検で割り付けた。pH 7.30以上・base excess 0 mmol/L以上を目標に最大5時間投与している。主要評価項目の「30日以内の主要腎イベント(死亡・腎代替療法・持続する腎機能障害の複合)」は重炭酸群 98/244例(40.2%)、プラセボ群 100/254例(39.4%)で、調整差 1.2ポイント(95%CI −7.1〜9.4、P=0.78)。腎代替療法は16.8% vs 20.9%、30日院内死亡は25.4% vs 24.0%。「アシデミアの数字は動かせても、患者の帰結は動かなかった」を二重盲検で示した一本。
背景・CQ
代謝性アシドーシスは重症患者によくみられ、臓器障害や死亡と関連することが知られている。アシデミアを是正する目的で重炭酸ナトリウムが使われてきたが、昇圧薬を必要とする代謝性アシドーシスの患者で本当に利益があるのかは定まっていなかった。
昇圧薬を使っている代謝性アシドーシスの重症患者に重炭酸ナトリウムを投与すると、30日以内の主要腎イベントは減るか?
研究デザイン(PICO)
ICUで昇圧薬を使用中の成人で、代謝性アシドーシス(pH<7.30、base excess −4 mmol/L以下、非挿管ではPaCO2 45 mmHg以下/挿管下では50 mmHg以下)を満たす500例
重炭酸ナトリウムを最大5時間持続投与(pH 7.30以上・base excess 0 mmol/L以上を目標に投与速度を調整)、245例
5%ブドウ糖のプラセボを同じプロトコルで最大5時間持続投与、255例
主要=30日以内の主要腎イベント(死亡・腎代替療法の使用・持続する腎機能障害の複合)。副次=腎代替療法、30日院内死亡、有害事象
方法:RCT・実践的・アダプティブ・二重盲検・プラセボ対照。7か国55のICUで500例を登録した。介入はいずれも最大5時間の持続投与で、pH 7.30以上かつ base excess 0 mmol/L以上を目標に投与速度を調整する設計。主要評価項目は30日以内の主要腎イベント(死亡・腎代替療法・持続する腎機能障害の複合)。主要解析は重炭酸群244例・プラセボ群254例で行われている。資金は Australian National Health and Medical Research Council。試験登録は ClinicalTrials.gov NCT05697770。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。