転移性大腸癌の標準治療への高用量ビタミンD3の上乗せ(SOLARIS)
Ng K. 転移性大腸癌の標準治療への高用量ビタミンD3の上乗せ(SOLARIS)(Addition of High-Dose Vitamin D3 to Standard Treatment in Patients With Metastatic Colorectal Cancer (SOLARIS / Alliance A021703)). JAMA 2026.(DOI: 10.1001/jama.2026.9350 / PMID: 42545685 / NCT04094688)
未治療の転移性大腸癌455例を、mFOLFOX6またはFOLFIRI+ベバシズマブという標準治療のうえで、高用量ビタミンD3(負荷8000 IU/日を14日間→維持4000 IU/日)と標準用量ビタミンD3(400 IU/日)に二重盲検で割り付けた第3相試験。主要評価項目の無増悪生存は高用量群11.8か月(95%CI 10.3–13.3)対標準用量群10.3か月(95%CI 9.4–12.2)で、片側log-rank検定 P=.25と有意差はつかなかった。奏効率51%対44%(P=.12)、全生存中央値25.6か月対27.0か月(片側P=.66)も同様。Grade3以上の有害事象にも臨床的に意味のある差はなかった。先行する第2相試験(SUNSHINE)で見えた無増悪生存の改善は、第3相では再現されなかった。
背景・CQ
ビタミンDは大腸癌の疫学研究で繰り返し注目されてきた因子であり、先行する第2相ランダム化試験では、標準治療に高用量ビタミンD3を上乗せすると標準用量ビタミンD3に比べて無増悪生存が改善したと報告されていた。安価で入手しやすいサプリメントが化学療法の効果を底上げできるなら臨床的な意味は大きいが、第2相の陽性所見が第3相で再現されるかは確認されていなかった。
未治療の転移性大腸癌において、標準化学療法に高用量ビタミンD3を上乗せすると、標準用量ビタミンD3と比べて予後は改善するか?
研究デザイン(PICO)
未治療の転移性大腸癌の成人 455例(年齢中央値59歳、女性181例〈40%〉)
高用量ビタミンD3(負荷量8000 IU/日を14日間、その後維持4000 IU/日)を標準治療に追加(228例)
標準用量ビタミンD3(400 IU/日)を標準治療に追加(227例)
主要=無増悪生存(PFS)。副次=客観的奏効率、全生存、毒性
方法:RCT・第3相・多施設・二重盲検・用量比較。米国のNational Clinical Trials Networkで2019年10月から2022年12月まで登録し、データベース固定は2024年7月15日。両群とも背景治療として mFOLFOX6(5-FU+ロイコボリン+オキサリプラチン)または FOLFIRI(5-FU+ロイコボリン+イリノテカン)にベバシズマブを2週ごとに併用し、病勢進行・忍容できない毒性・同意撤回のいずれかまで継続した。主要評価項目の無増悪生存は層別化しないlog-rank検定で解析し、既知の予後因子による無増悪生存のサブグループ解析はあらかじめ規定された。追跡期間中央値は20か月。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。