慢性腰痛・変形性関節症の痛みに、オピオイドは非オピオイドより優れるか(SPACE)
Krebs EE. 慢性腰痛・変形性関節症の痛みに、オピオイドは非オピオイドより優れるか(SPACE)(Effect of Opioid vs Nonopioid Medications on Pain-Related Function in Chronic Back Pain or Hip or Knee Osteoarthritis Pain (SPACE)). JAMA 2018.(DOI: 10.1001/jama.2018.0899 / PMID: 29509867 / NCT01583985)
鎮痛薬を使っても中等度〜重度の慢性腰痛または股・膝の変形性関節症痛が残る患者240例を、オピオイド群と非オピオイド群に無作為に割り付け、どちらも「痛みと機能の改善」を目標に段階的に薬を調整する treat-to-target 方式で12か月追跡した。主要評価項目の痛み関連機能(BPI interference、0〜10、高いほど悪い)は12か月時点で 3.4 vs 3.3、差 0.1(95%CI −0.5〜0.7)で有意差なし(全体 P=.58)。副次の痛みの強さ(BPI severity)は 4.0 vs 3.5、差 0.5(95%CI 0.0〜1.0)で非オピオイド群が良好(全体 P=.03)。薬剤関連症状は 1.8 vs 0.9、差 0.9(95%CI 0.3〜1.5)でオピオイド群に多かった(P=.03)。
背景・CQ
慢性疼痛に対するオピオイドと非オピオイドの長期成績を比べた証拠は限られていた。短期の鎮痛効果をもとにオピオイドが処方されることは多いが、1年単位で機能がどうなるかは示されていなかった。
中等度〜重度の慢性腰痛または股・膝変形性関節症痛に対し、オピオイドは非オピオイド薬より痛み関連機能を改善するか?
研究デザイン(PICO)
鎮痛薬使用下でも中等度〜重度の慢性腰痛または股・膝変形性関節症痛が残る、米国退役軍人省プライマリケア外来の患者。265例が登録、25例が無作為化前に辞退し 240例を無作為化(平均年齢58.3歳、女性32例=13.0%)
オピオイド群。第1段階は即放性モルヒネ、オキシコドン、またはヒドロコドン/アセトアミノフェン。3段階の選択肢の中で反応に応じて調整
非オピオイド群。第1段階はアセトアミノフェンまたはNSAID。同じく3段階で調整
主要=12か月間の痛み関連機能(BPI interference、0〜10)。主副次=痛みの強さ(BPI severity)。主要な有害アウトカム=薬剤関連症状(患者報告チェックリスト、0〜19)
方法:RCT・実践的(プラグマティック)・12か月・アウトカム評価者盲検。米国退役軍人省のプライマリケア外来から2013年6月〜2015年12月に登録、追跡完了は2016年12月。両群とも「痛みと機能の改善」を目標に段階的に薬剤を変更・追加・調整する treat-to-target 戦略をとった。BPIは0〜10で高いほど悪く、1点の改善が臨床的に意味のある差とされる。試験登録は NCT01583985。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。