市中肺炎を疑うICU患者にMRSA鼻腔PCRを足すとバンコマイシンを減らせるか(STOP-Vanc)
Freiberg JA. 市中肺炎を疑うICU患者にMRSA鼻腔PCRを足すとバンコマイシンを減らせるか(STOP-Vanc)(Swab Testing to Optimize Pneumonia Treatment With Empiric Vancomycin (STOP-Vanc)). Clin Infect Dis 2026.(DOI: 10.1093/cid/ciag295 / PMID: 42227019 / NCT06272994)
市中肺炎を疑って入室した成人ICU患者277例を、通常診療のみと、通常診療+MRSA鼻腔PCR検査に1:1で割り付けた単施設・非盲検のプラグマティック試験。主要評価項目は登録後7日以内の「生存かつバンコマイシンを使っていない時間」で、介入群109.7時間 vs 対照群105.7時間、調整差4時間(95%CI −9.5〜18.2、P=0.458)と差がなかった。介入群でのMRSA鼻腔PCRの陰性的中率は98.9%と高い。30日死亡にも差はなかった。検査の性能が良いことと、その検査が処方を変えることは、別の話だと突きつけた一本。
背景・CQ
市中肺炎(CAP)でMRSAを恐れるあまり、経験的バンコマイシンが広く使われている。MRSA鼻腔PCRは陰性的中率が高く、de-escalation の根拠として使えるとされるが、ICU患者に限った評価データは限られていた。
市中肺炎を疑うICU患者にMRSA鼻腔PCR検査を追加すると、バンコマイシンの使用量を減らせるか?
研究デザイン(PICO)
市中肺炎が疑われてICUに入室した成人 277例
通常診療+ICU入室後のMRSA鼻腔PCR検査(介入群)
通常診療のみ、MRSA鼻腔PCRなし(対照群)
主要=登録後7日以内の「生存かつバンコマイシン非投与」の期待時間(vancomycin-free hours alive)。副次=30日死亡
方法:RCT・単施設・非盲検・プラグマティック・前向き。成人ICU患者を1:1に無作為割り付けした。主要評価項目は、ベースライン共変量で調整した縦断的比例オッズ状態遷移モデルで推定した「登録後7日以内の生存かつバンコマイシン非投与の期待時間」である。試験登録は ClinicalTrials.gov NCT06272994。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。