早期パーキンソン病に対する用量調節式タバパドン(TEMPO-2)
Fernandez HH. 早期パーキンソン病に対する用量調節式タバパドン(TEMPO-2)(Safety, tolerability, and efficacy of flexible-dose tavapadon for Parkinson's disease (TEMPO-2)). Lancet Neurol 2026.(DOI: 10.1016/S1474-4422(26)00215-2 / PMID: 42456682 / NCT04223193)
現行のドパミン療法には限界がある。レボドパは長期に運動合併症を起こしうるし、D2/D3 受容体を標的とする従来のドパミン作動薬は非運動性の有害事象を生じうる。タバパドンは経口・1日1回の 選択的 D1/D5 作動薬である。TEMPO-2 は、発症3年未満・未治療またはドパミン系治療歴3か月未満の早期パーキンソン病患者 304例を、タバパドン 5–15 mg 用量調節群(151例)とプラセボ群(153例)に 1:1 で割り付けた第3相二重盲検試験である。主要評価項目は 26週時点の MDS-UPDRS Part II+III 合計スコアのベースラインからの変化。結果は最小二乗平均で タバパドン −10.3点(95%CI −12.2 〜 −8.3)vs プラセボ −1.2点(−2.9 〜 0.6)、群間差 −9.1点(95%CI −11.7 〜 −6.5)、p<0.0001。一方、試験中止は タバパドン 57例(38%)vs プラセボ 23例(15%)、有害事象による中止は 36例(24%)vs 6例(4%)だった。
背景・CQ
パーキンソン病のドパミン療法には、いずれも無視できない代償がある。レボドパは長期使用で運動合併症(ウェアリングオフ、ジスキネジア)を起こしうる。D2/D3 受容体を標的とする従来のドパミン作動薬は、傾眠や衝動制御障害といった非運動性の有害事象を生じうる。タバパドンは、これらとは受容体プロフィールが異なる 経口・1日1回の選択的 D1/D5 作動薬である。
早期パーキンソン病において、用量調節式タバパドンはプラセボより運動症状と日常生活動作を改善するか?また忍容できるか?
研究デザイン(PICO)
40〜80歳、発症3年未満の早期パーキンソン病で、未治療またはドパミン系治療歴が3か月未満の成人 304例(男性169例〔56%〕、女性135例〔44%〕、平均年齢62.9歳〔SD 9.2〕、平均罹病期間0.86年〔SD 0.79〕)
タバパドン 5–15 mg の用量調節(flexible-dose)を1日1回・経口で27週間(151例)
プラセボを1日1回・経口で27週間(153例)
主要=26週時点の MDS-UPDRS Part II(日常生活動作)+ Part III(運動機能)合計スコアのベースラインからの変化。安全性=有害事象、臨床検査値、バイタルサイン、心電図
方法:ランダム化・第3相・二重盲検・プラセボ対照・多施設。13か国75施設(病院/大学施設および地域施設の両方)で 2020年1月6日から2024年2月22日までに実施。473例をスクリーニングし 304例をランダム化した。主要評価項目は修正ITT集団(治験薬を1回以上投与され、ベースラインと1回以上の投与後 MDS-UPDRS 評価がある参加者)で評価し、安全性は安全性解析対象集団(治験薬またはプラセボを1回以上投与された全参加者)で評価した。試験登録は ClinicalTrials.gov NCT04223193。資金提供は AbbVie。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。