早期症候性アルツハイマー病へのドナネマブ(TRAILBLAZER-ALZ 2)
Sims JR. 早期症候性アルツハイマー病へのドナネマブ(TRAILBLAZER-ALZ 2)(Donanemab in Early Symptomatic Alzheimer Disease (TRAILBLAZER-ALZ 2)). JAMA 2023.(DOI: 10.1001/jama.2023.13239 / PMID: 37459141 / NCT04437511)
PET画像でアミロイド陽性かつタウ病理が低〜中等度または高度と確認された、軽度認知障害〜軽度認知症の1736例を、ドナネマブ(860例)とプラセボ(876例)に1:1で割り付け、4週ごと72週まで静注した18か月の第3相試験。主要評価項目は76週時点のiADRS(統合アルツハイマー病評価尺度、0–144点。低いほど障害が重い)のベースラインからの変化で、低〜中等度タウ集団では最小二乗平均変化 −6.02 vs −9.27(差 3.25、95%CI 1.88–4.62、P<.001)、全体集団では −10.2 vs −13.1(差 2.92、95%CI 1.51–4.33、P<.001)。事前に順序づけられた24の評価項目のうち23が統計学的に有意だった。一方、ARIA-E(アミロイド関連画像異常のうち浮腫または浸出)はドナネマブ群205例(24.0%、うち症候性52例)に対しプラセボ群18例(2.1%、試験中の症候性なし)。治療関連と判断された死亡はドナネマブ群3例、プラセボ群1例。
背景・CQ
アルツハイマー病に有効な治療は限られている。ドナネマブは脳のアミロイド斑を除去するよう設計された抗体である。
アミロイドとタウの病理が確認された早期症候性アルツハイマー病に、ドナネマブは臨床的進行を遅らせるか?
研究デザイン(PICO)
PET画像でアミロイド陽性かつタウ病理が低〜中等度または高度と確認された、軽度認知障害または軽度認知症の早期症候性アルツハイマー病 1736例(8か国277施設。2020年6月〜2021年11月登録)
ドナネマブを4週ごとに静注、72週まで(860例)。投与完了基準を満たした患者は盲検下でプラセボへ切り替え
プラセボを4週ごとに静注、72週まで(876例)
主要=76週時点のiADRS(0–144点、低いほど障害が重い)のベースラインからの変化。副次=CDR-SB(0–18点、高いほど障害が重い)の変化ほか、計24の順序づけられた評価項目。安全性=ARIA-E、infusion関連反応
方法:RCT・第3相・多施設・国際共同・二重盲検・プラセボ対照。8か国277施設(医学研究センターおよび病院)。2020年6月から2021年11月に1736例を登録し、1:1で割り付けた。介入は4週ごとの静注を72週まで。ドナネマブ群では投与完了基準を満たした時点で、盲検を保ったままプラセボに切り替えられた。主要評価項目は76週時点のiADRSのベースラインからの変化。統計的検定では、αのうち.04を低〜中等度タウ集団の評価項目に、残る.01を全体集団の評価項目に割り当てた。事前に順序づけられた評価項目(primary・secondary・exploratory)は計24。試験登録は NCT04437511。主要評価項目の最終受診は2023年4月。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。