院外心停止後の低体温療法 vs 常温管理(TTM2)
Dankiewicz J. 院外心停止後の低体温療法 vs 常温管理(TTM2)(Hypothermia versus Normothermia after Out-of-Hospital Cardiac Arrest (TTM2)). N Engl J Med 2021.(DOI: 10.1056/NEJMoa2100591 / PMID: 34133859 / NCT02908308)
心原性または原因不明の院外心停止のあと昏睡が続いた成人1900例を、33℃の目標体温管理とその後の緩徐復温か、37.8℃以上を発熱として早期に治療する常温管理かに無作為割り付けした。主要評価項目の6か月全死亡は低体温群465/925例(50%)、常温群446/925例(48%)で、相対リスク1.04(95%CI 0.94–1.14、p=0.37)と差がなかった。機能予後(修正Rankinスケール4以上)も55% vs 55%で同じ。一方、血行動態が破綻する不整脈は低体温群で多く(24% vs 17%、p<0.001)、事前に規定したどのサブグループでも結果は一貫していた。「冷やすこと自体には上乗せがなく、発熱を放置しないことが本体だった」ことを1900例で示した一本。
背景・CQ
心停止後の目標体温管理(targeted temperature management)はガイドラインで推奨されてきたが、その根拠となる試験のエビデンスの確実性は低いものだった。33℃まで冷やすことに、発熱を避けること以上の意味があるのかどうかがはっきりしていなかった。
院外心停止後に昏睡が続く成人で、33℃の低体温管理は常温管理より6か月死亡を減らすか?
研究デザイン(PICO)
心原性または原因不明の院外心停止のあと昏睡が続いた成人1900例(主要評価項目の解析対象は1850例)
33℃の目標低体温管理、その後に管理された復温(低体温群、925例)
目標常温管理。体温37.8℃以上を発熱として早期に治療する(常温群、925例)
主要=6か月全死亡。副次=6か月時点の修正Rankinスケールによる機能予後。安全性=肺炎、敗血症、出血、血行動態が破綻する不整脈、体温管理デバイスによる皮膚合併症
方法:RCT・多施設・非盲検・アウトカム評価者は盲検。心原性または原因不明の院外心停止後に昏睡が続いた成人1900例を、33℃の目標低体温管理と、37.8℃以上の発熱を早期治療する目標常温管理に無作為割り付けした。事前に規定したサブグループは、性別、年齢、初期調律、自己心拍再開までの時間、来院時ショックの有無。事前に規定した有害事象は、肺炎、敗血症、出血、血行動態の破綻をきたす不整脈、体温管理デバイスに関連する皮膚合併症。資金はスウェーデン研究評議会ほか。試験登録は NCT02908308。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。