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会員限定消化管出血RCT・単施設・非盲検N Engl J Med 2020読了 約5分

高リスクの急性上部消化管出血に、6時間以内の緊急内視鏡は必要か

Lau JYW. 高リスクの急性上部消化管出血に、6時間以内の緊急内視鏡は必要か(Timing of Endoscopy for Acute Upper Gastrointestinal Bleeding). N Engl J Med 2020.(DOI: 10.1056/NEJMoa1912484 / PMID: 32242355 / NCT01675856)

顕性の急性上部消化管出血で Glasgow-Blatchford スコア12点以上の患者516例を、消化器コンサルトから6時間以内に内視鏡を行う群と、6〜24時間で行う群に無作為に割り付けた。主要評価項目の30日全死亡は 8.9%(23/258)vs 6.6%(17/258)、差 2.3ポイント(95%CI −2.3〜6.9)で、緊急群が良いという結果にはならなかった。30日以内の再出血も 10.9% vs 7.8%(差 3.1ポイント、95%CI −1.9〜8.1)。一方で初回内視鏡時に活動性出血や露出血管を認めた潰瘍は 66.4% vs 47.8%、止血処置を要したのは 60.1% vs 48.4% と緊急群で多く、「早く見れば所見は多いが、転帰は変わらない」という構図がはっきり出た。

Background

背景・CQ

急性上部消化管出血では、消化器コンサルトから24時間以内の内視鏡が推奨されてきた。しかし24時間より短い時間枠で内視鏡を行う意義は十分に定義されていなかった。再出血や死亡のリスクが高いと予測される患者ほど早く内視鏡をすべきだ、という発想は自然だが、それを検証した無作為化試験は乏しかった。

クリニカルクエスチョン

再出血・死亡の高リスクと予測される上部消化管出血で、6時間以内の緊急内視鏡は6〜24時間の内視鏡より転帰を改善するか?

Design (PICO)

研究デザイン(PICO)

P
Population ・ 患者

顕性の急性上部消化管出血があり、Glasgow-Blatchford スコア12点以上(0〜23点、高いほど再出血・死亡リスクが高い)の患者 516例

I
Intervention ・ 介入

消化器コンサルトから6時間以内に内視鏡(緊急内視鏡群、258例)

vs
C
Comparison ・ 対照

消化器コンサルトから6〜24時間の間に内視鏡(早期内視鏡群、258例)

O
Outcome ・ 評価項目

主要=無作為化後30日以内の全死亡。副次=30日以内の再出血、初回内視鏡での所見と止血処置

方法:RCT・単施設・非盲検。香港中文大学。顕性の上部消化管出血かつ Glasgow-Blatchford スコア12点以上の患者を、消化器コンサルト後6時間以内の内視鏡と6〜24時間の内視鏡に無作為に割り付けた。主要評価項目は無作為化から30日以内の全死亡。資金は香港特別行政区政府 Food and Health Bureau の Health and Medical Fund。試験登録は NCT01675856。

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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。