WATERFALL試験:急性膵炎の初期輸液は「積極的」より「中等度」が安全か
― 「たくさん入れればよい」を否定し中等度輸液を標準に据えた一本(積極 vs 中等度輸液)
de-Madaria E, Buxbaum JL, Maisonneuve P, et al. Aggressive or Moderate Fluid Resuscitation in Acute Pancreatitis (WATERFALL). N Engl J Med. 2022;387(11):989–1000.(DOI: 10.1056/NEJMoa2202884 / PMID: 36103415 / NCT04381169)
急性膵炎で積極的輸液は重症化を減らさず、むしろ輸液過剰を増やした。重症化(中等症/重症への進展)は22.1% vs 17.3%で差なし、輸液過剰は積極輸液で20.5% vs 6.3%と有意に多く、安全性の理由で試験は早期中止。「たくさん入れればよい」を否定し、中等度輸液を標準に据えた一本です。
背景・CQ:なぜこの試験が必要だったのか
急性膵炎では「早期に多めの輸液」が広く推奨されてきましたが、根拠は限られ、過剰輸液は呼吸不全・腹部コンパートメント症候群などの害もあります。
積極的輸液は中等度輸液より、急性膵炎の重症化を減らすか?
研究デザインの読み方(PICO)
急性膵炎(改訂アトランタ分類、発症24時間以内に受診。重症臓器障害例は除外)
積極的輸液(乳酸リンゲル、ボーラス20mL/kg+3.0mL/kg/時)
中等度輸液(必要時ボーラス10mL/kg+1.5mL/kg/時)
中等症/重症膵炎への進展。安全性主要評価=輸液過剰
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。