2型糖尿病に対する1日1回経口ゼナガムチド(GLP-1/アミリン受容体作動薬)第2相用量設定試験
Mora P. 2型糖尿病に対する1日1回経口ゼナガムチド(GLP-1/アミリン受容体作動薬)第2相用量設定試験(Efficacy and safety of once-daily oral zenagamtide, a novel unimolecular GLP-1 and amylin receptor agonist, in adults with type 2 diabetes). Lancet 2026.(DOI: 10.1016/S0140-6736(26)01247-X / PMID: 42532079 / NCT06542874)
ゼナガムチド(旧名アミクレチン)は、GLP-1・アミリン・カルシトニンの3受容体に作用する単一分子ペプチドである。本試験は、メトホルミン(±SGLT2阻害薬)で治療中の 2型糖尿病成人 186例を、経口ゼナガムチド 6 mg・25 mg・50 mg とプラセボに 5:1 で割り付けた 36週の二重盲検・プラセボ対照・用量設定第2相試験である。主要評価項目は 36週時点の HbA1c のベースラインからの変化。ベースライン HbA1c 平均 7.9〜8.1% から、推定平均変化は 6 mg −0.9%(プラセボとの推定治療差 −0.5%、95%CI −1.04 〜 −0.04、p=0.033)、25 mg −1.3%(−0.99%、−1.49 〜 −0.49、p=0.0001)、50 mg −1.4%(−1.09%、−1.59 〜 −0.59、p<0.0001)。最も多い有害事象は消化器症状で、6 mg 26%(54例中14例)、25 mg 41%(51例中21例)、50 mg 47%(51例中24例)、プラセボ 23%(30例中7例)だった。試験中の死亡はなかった。
背景・CQ
GLP-1受容体作動薬は2型糖尿病と肥満症の治療を大きく変えた。アミリンは膵β細胞から分泌されるもう一つのホルモンで、満腹感と胃排出に関わる。ゼナガムチド(旧名アミクレチン)は、GLP-1・アミリン・カルシトニンの各受容体に作用する単一分子のペプチド作動薬であり、注射ではなく経口での投与が想定されている。
メトホルミンで治療中の2型糖尿病成人において、1日1回経口のゼナガムチドはプラセボより HbA1c を下げるか?また用量反応関係はあるか?
研究デザイン(PICO)
18〜75歳、HbA1c 7.0〜10.0%(53〜86 mmol/mol)の2型糖尿病成人で、メトホルミン(SGLT2阻害薬の併用あり/なし)を安定用量で服用中、BMI 23.0 以上 50.0 kg/m² 未満。186例(スクリーニング 915例の20%)
経口ゼナガムチド 1日1回。開始用量 1.5 mg から4週ごとに漸増し、維持用量 6 mg(54例)/25 mg(51例)/50 mg(51例)に到達
各投与スケジュールに対応するプラセボ(30例)
主要=36週時点の HbA1c のベースラインからの変化。安全性=有害事象
方法:ランダム化・第2相・並行群間・二重盲検・プラセボ対照・用量設定・多施設。11か国83施設の病院およびクリニックで実施した。3週のスクリーニング期、36週の介入期、4週の追跡期からなる。ランダム化とサプライ管理システムを用いてゼナガムチドとプラセボに 5:1 で割り付け、さらに 1:1:1 で3つの用量群(6・25・50 mg)に割り付けた。プラセボ群も各投与スケジュールに対応するプラセボ群に同様に割り付けた。層別因子はスクリーニング時の HbA1c(8.5%未満/8.5%以上)と居住国(日本/それ以外)。参加者とスタッフは各用量レベル内でプラセボか実薬かについて盲検化された。主要評価項目はランダム化された全参加者で、レスキュー薬なしの投与中データに基づく efficacy estimand を用いて評価した。安全性は治験薬に曝露された全参加者で評価した。試験登録は ClinicalTrials.gov NCT06542874(完了)。資金提供は Novo Nordisk。
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本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。