Paper Cruxy
原著を開く
会員限定輸液・蘇生(膠質液)無作為化・二重盲検・多施設試験N Engl J Med読了 約4分

ICUの輸液蘇生におけるヒドロキシエチルデンプン(HES) vs 生理食塩水(CHEST)

Myburgh JA. ICUの輸液蘇生におけるヒドロキシエチルデンプン(HES) vs 生理食塩水(CHEST)(Hydroxyethyl Starch or Saline for Fluid Resuscitation in Intensive Care (CHEST)). N Engl J Med.(DOI: 10.1056/NEJMoa1209759 / PMID: 23075127 / NCT00935168)

6Sは重症敗血症でHESの害を示したが、より広いICU集団ではどうか。CHESTは7000例という大規模・二重盲検RCTで、6%HES 130/0.4 vs 生食を比較。90日死亡は18.0% vs 17.0%(RR 1.06)で差なしだったが、腎代替療法はHESで有意に多かった(7.0% vs 5.8%、RR 1.21)。"HESで得るものはなく、腎に負担をかける"——6Sと並び、HESを臨床から退場させた決定的エビデンス。

Background

背景・CQ

HES(人工膠質液)の安全性・有効性は十分に評価されておらず、生存・腎機能への悪影響が報告されていた。広範なICU集団で、6%HES 130/0.4 が生食より転帰を改善するか(あるいは害になるか)を検証した。

クリニカルクエスチョン

広範なICU集団で、6%HES 130/0.4は生理食塩水より転帰を改善するのか、それとも害になるのか?

Design (PICO)

研究デザイン(PICO)

P
Population ・ 患者

輸液蘇生を要するICU入室成人 7000例(豪州・NZ、ANZICS)

I
Intervention ・ 介入

6% HES 130/0.4(Voluven、生食に溶解)1:1

vs
C
Comparison ・ 対照

生理食塩水(0.9%)

O
Outcome ・ 評価項目

主要=90日死亡。副次=急性腎障害・腎不全・腎代替療法

方法:無作為化・二重盲検・多施設試験。ウェブによる完全な割り付け隠蔽、施設・外傷診断で層別化。プロトコル・統計解析計画を事前公表。90%検出力で3.5%の絶対差を検出する設計。豪州NHMRC資金(医師主導)。

この続きは、無料登録で読めます。

登録に必要なのは、メールアドレスとパスワードだけです。カードの登録は要りません。
登録すると、この論文の続きを含めて、毎週3本まで、どの論文でも本文が読めます(毎週月曜にリセット)。

登録すると読める、この先の章
  1. 主な結果
  2. 臨床への落とし込み
  3. 結論
  4. 解釈と限界
  5. Editor's Note(解釈・使いどころ)

すべて読みたい方は、登録後にプレミアムを14日間¥0で試せます(カード登録が必要)。

Column

敗血症の輸液は、足すのか引くのか ― 22試験で引く、量・種類・やめどきの線

2011年、アフリカの小児3141例で、20 mL/kg のボーラスを入れた群のほうが多く死んだ。48時間死亡 10.6% / 10.5% 対 7.3%。世界中の蘇生ガイドラインが書いていた常識が、逆向きに壊れた瞬間であ…

総論を読む
この論文を含む22本を束ねた解説(プレミアム)/本記事の位置づけ:第二幕・広いICU集団でも腎に害

最後まで読める3本も。

どの論文も、冒頭の2章はこのまま読めます。登録なしで最後まで読める解説も3本あります。

無料で読める3本を見る

本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。