COMPLETE試験:STEMI多枝病変で「責任病変だけ」か「全部なおす」か
― 完全血行再建が心筋梗塞の再発を減らすか(STEMI多枝病変への完全血行再建)
Mehta SR, Wood DA, Storey RF, et al. Complete Revascularization with Multivessel PCI for Myocardial Infarction. N Engl J Med. 2019;381(15):1411-1421.(DOI: 10.1056/NEJMoa1907775 / PMID: 31475795)
STEMI多枝病変で「責任病変だけ」か「全部なおす」か ―― 完全血行再建が心筋梗塞の再発を減らした。残した非責任病変を将来のイベント源として先に潰す、という予防的発想を支持し、「責任病変だけ」から「計画的に全部」への流れを決定づけた一本です。
背景・クリニカルクエスチョン(CQ)
STEMIでカテーテル治療(PCI)を受ける患者の約半数は、責任病変(梗塞の原因になった血管)以外にも有意狭窄を併せ持つ。従来は「まず責任病変だけ治し、残りは症状が出たら対応」が広く行われてきたが、残した病変が将来のイベント源になる懸念があった。
STEMI多枝病変で、責任病変以外の有意狭窄も計画的に治す“完全血行再建”は、責任病変のみの治療より予後を改善するか?
研究デザインの読み方(PICO)
STEMIで責任病変PCIに成功し、1か所以上の非責任病変に有意狭窄(造影上70%以上、または50–69%でFFR≤0.80)をもつ患者
完全血行再建(非責任病変も計画的にPCI。入院中または退院後の段階的施行)
責任病変のみPCI(非責任病変はそれ以上治療しない)
第1主要=心血管死または心筋梗塞/第2主要=心血管死・心筋梗塞・虚血による血行再建
この続きは、無料登録で読めます。
登録に必要なのは、メールアドレスとパスワードだけです。カードの登録は要りません。
登録すると、この論文の続きを含めて、毎週3本まで、どの論文でも本文が読めます(毎週月曜にリセット)。
- 患者背景(数値カード)
- 主要結果
- 副次・解釈のポイント
- キーメッセージ+臨床インパクト
- 解釈と限界
- まとめ
- Editor's Note(解釈・使いどころ)
すべて読みたい方は、登録後にプレミアムを14日間¥0で試せます(カード登録が必要)。
安定冠動脈疾患に、血行再建は要るのか ― 23試験で引く、効く場面と効かない場面の線
COURAGEが予後の利益を否定し、FFRによる病変選択が一度は救済し、ORBITAが症状すら疑い、ISCHEMIAが決着をつけた。しかし試験が否定したのは「安定冠動脈疾患における、予後を目的としたルーチンの血行再建」に…
総論を読む本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。