ARDSのPEEP設定戦略 ― 最小膨張 vs 最大リクルート(EXPRESS)
Mercat A. ARDSのPEEP設定戦略 ― 最小膨張 vs 最大リクルート(EXPRESS)(Positive End-Expiratory Pressure Setting in Adults with Acute Lung Injury and ARDS (EXPRESS)). JAMA.(DOI: 10.1001/jama.299.6.646 / PMID: 18270353)
ALVEOLIは対応表でPEEPを設定したが、EXPRESSは発想を変え、プラトー圧が28〜30に達するまでPEEPを上げる「最大リクルート」戦略を、控えめなPEEPの「最小膨張」戦略と比較。主要評価の死亡は有意差なし(39.0% vs 35.4%)だったが、最大リクルート群は人工呼吸器非装着日数が多く、救済療法の必要が減った。「死亡は変えないが、呼吸器離脱を助ける」と示したPEEP試験。 ※本試験(フランス)は本文にClinicalTrials.gov番号の記載はない。
背景・CQ
PEEPは肺胞をリクルートし酸素化を改善する一方、過膨張のリスクもある。ALVEOLIのような対応表方式ではなく、「安全なプラトー圧の範囲内で可能な限りPEEPを上げてリクルートを最大化する」戦略が、控えめなPEEP戦略より予後を改善するかを検証した。
プラトー圧の上限までPEEPを上げる最大リクルート戦略は、控えめな最小膨張戦略よりARDSの予後を改善するか?
研究デザイン(PICO)
急性肺傷害/ARDSで低一回換気量管理中の成人 767例(フランス)
最大リクルート戦略(プラトー圧28〜30cmH2Oに達するまでPEEPを増加)
最小膨張戦略(控えめなPEEP 5〜9cmH2O)
主要=28日死亡。副次=60日/院内死亡、人工呼吸器非装着日数、臓器不全なし日数、救済療法の使用など
方法:Expiratory Pressure(EXPRESS)研究グループによる多施設・無作為化試験。両群とも一回換気量6mL/kg(予測体重)を用い、PEEP設定戦略のみを比較した。
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総論を読む本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。