Paper Cruxy
原著を開く
会員限定人工呼吸(ARDS・筋弛緩)米国PETALネットワーク48施設での多施設・非盲検・無作為化試験N Engl J Med読了 約4分

中等症〜重症ARDSへの早期筋弛緩薬の再評価(ROSE)

Moss M. 中等症〜重症ARDSへの早期筋弛緩薬の再評価(ROSE)(Early Neuromuscular Blockade in the Acute Respiratory Distress Syndrome (ROSE)). N Engl J Med.(DOI: 10.1056/NEJMoa1901686 / PMID: 31112383 / NCT02509078)

10年前のACURASYSは、重症ARDSに早期シサトラクリウム(筋弛緩薬)48時間+深鎮静で死亡が減ると示した。しかし深鎮静や筋力低下への懸念から再検証されたのがROSE。今回は対照群を"軽い鎮静"にして比較したところ、90日死亡は42.5% vs 42.8%で差なし。ルーチンの早期筋弛緩薬は勧められない、と結論づけた対照的な一本。

Background

背景・CQ

ACURASYS(2010)は重症ARDSでの早期筋弛緩薬の死亡減少を示したが、対照群は"深鎮静"だった。近年は軽い鎮静が標準となり、深鎮静を要する筋弛緩薬の利益・不利益は不明確に。

クリニカルクエスチョン

現代の軽鎮静プロトコル下でも、中等症〜重症ARDSへの早期・持続的な筋弛緩薬は通常ケアより90日死亡を減らすか?

Design (PICO)

研究デザイン(PICO)

P
Population ・ 患者

中等症〜重症ARDS(P/F<150、PEEP≥8)の成人 1,006例(介入501・対照505)

I
Intervention ・ 介入

シサトラクリウム48時間持続+深鎮静

vs
C
Comparison ・ 対照

通常ケア(軽い鎮静目標、ルーチンの筋弛緩なし)

O
Outcome ・ 評価項目

主要=90日院内全死亡

方法:米国PETALネットワーク48施設での多施設・非盲検・無作為化試験(1:1)。ACURASYSと同じ薬剤・用量・投与期間(48時間)を用いた。ARDS発症から登録までの平均は約7時間と早期。中間解析で無益性により早期中止。高PEEP戦略を併用。

この続きは、無料登録で読めます。

登録に必要なのは、メールアドレスとパスワードだけです。カードの登録は要りません。
登録すると、この論文の続きを含めて、毎週3本まで、どの論文でも本文が読めます(毎週月曜にリセット)。

登録すると読める、この先の章
  1. 主な結果
  2. 臨床への落とし込み
  3. 結論
  4. 解釈と限界
  5. Editor's Note(解釈・使いどころ)

すべて読みたい方は、登録後にプレミアムを14日間¥0で試せます(カード登録が必要)。

Column

ARDSの肺を、開くのか小さく使うのか ― 12試験が17年かけて出した答え

虚脱した肺胞を開いて使える肺を広げる。理屈は美しく、生理学的にも支持されていた。しかし高PEEPもリクルートメントも高頻度振動換気も、死亡を減らせなかった。ARTとOSCILLATEに至っては増やした。残ったのは2000…

総論を読む
この論文を含む17本を束ねた解説(プレミアム)/本記事の位置づけ:第四幕・筋弛緩の再検証(再現されず)

最後まで読める3本も。

どの論文も、冒頭の2章はこのまま読めます。登録なしで最後まで読める解説も3本あります。

無料で読める3本を見る

本ページは医学情報の学習・抄読会支援を目的とした要約であり、個別の診療判断を代替するものではありません。掲載の数値は原著に基づきますが、投与の可否・用量などの最終判断は、必ず原著論文および最新の診療ガイドラインをご確認ください。図表は出版社からの転載ではなく、要点を独自に記述・再構成しています。